依頼者から呼び出され、シリウス展望台に集められた五人の探偵たちは、雪のため展望台に閉じ込められる。そして薬で眠らされた後、気がつくと、たった二人を残して他のメンバーは皆バラバラに殺害されていた。
自分が犯人でなければ、犯人は残るもう一人に違いない。
外部からの侵入の可能性、誰かが潜んでいる可能性。それを相手に納得させることができる論理で、語れるかどうか。
それが現実味よりも、人間的な感情よりも、数式のような簡潔なうつくしさを目指して収束していく本格ミステリだ。
探偵図書館に得意なジャンルごとの分類ナンバーを振り分けられ、登録されている探偵たち。
難事件を解決すると、そのクラスが上がる仕組みになっているらしい。
名探偵という名称は、自称だったり他称だったり、神から与えられた任務だったり生まれつきだったり、好き放題に使われる側面も否めなかった。
だがそれが客観的に、誰でも判断できる数字で表されているとしたらどうだろう。
その数字を、我々は無条件に信用できるのだろうか。
混乱に秩序をもたらす存在としての探偵が、1プレイヤーとして四苦八苦しているのを評価された「数字」。
名探偵という名称への盲目的な信仰が、数字への無邪気な信頼に取って代わられるのだろうか。この緊張感にたまらなくわくわくする。
何はともあれ、難事件は探偵のために起こるのである。
犯人は探偵のために存在すると言ってもいい。
犯人は探偵の経験値を上げるためのエサなのだ。……補食に失敗すれば、手痛いしっぺ返しをくらうこともあるというだけの。
自分が犯人でなければ、犯人は残るもう一人に違いない。
外部からの侵入の可能性、誰かが潜んでいる可能性。それを相手に納得させることができる論理で、語れるかどうか。
それが現実味よりも、人間的な感情よりも、数式のような簡潔なうつくしさを目指して収束していく本格ミステリだ。
探偵図書館に得意なジャンルごとの分類ナンバーを振り分けられ、登録されている探偵たち。
難事件を解決すると、そのクラスが上がる仕組みになっているらしい。
名探偵という名称は、自称だったり他称だったり、神から与えられた任務だったり生まれつきだったり、好き放題に使われる側面も否めなかった。
だがそれが客観的に、誰でも判断できる数字で表されているとしたらどうだろう。
その数字を、我々は無条件に信用できるのだろうか。
混乱に秩序をもたらす存在としての探偵が、1プレイヤーとして四苦八苦しているのを評価された「数字」。
名探偵という名称への盲目的な信仰が、数字への無邪気な信頼に取って代わられるのだろうか。この緊張感にたまらなくわくわくする。
何はともあれ、難事件は探偵のために起こるのである。
犯人は探偵のために存在すると言ってもいい。
犯人は探偵の経験値を上げるためのエサなのだ。……補食に失敗すれば、手痛いしっぺ返しをくらうこともあるというだけの。