独裁者の教養
こんな目次、初めて
レビュアー:yagi_pon Novice
けっこういろいろな本を読んできたと思うけれども、『独裁者の教養』の目次にはドキっとしてしまった。新書としてはかなり分厚い部類に入るであろう330ページほどの大作の目次は、見開きの1ページに集約されているのである。さらに驚くべきところは、一面に世界地図が描かれ、この本で紹介される独裁者たちの写真が貼られており、紹介以外のもう一つの目玉である「ワ州密航記」という大きな表記を除き書かれている文字は、各独裁者たちの名前と国名くらいである。従来の文字だけの目次とはかけ離れつつも、掲載されている内容は文字で表記するよりもインパクトが強く、シンプルな印象を受ける。また、最後に日本にもページが割り振られ、「では日本の独裁者は誰だ?」と言わんばかりに[?]マークが振られている。本書の内容も、いろいろな独裁者を紹介し、ワ州を旅したうえで、「じゃあ日本はどうなんだ?」という展開になっている。そうした点も、目次として見事に本書の内容を集約していると言っていい。『独裁者の教養』という本がどんな内容を扱っているのかが一目でわかる、すばらしい目次だと思う。
まぁとりあえず手にとって、開いてみてよ。
まぁとりあえず手にとって、開いてみてよ。