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読者レビュー

銅

大日本サムライガール

一つの夢に16歳の全てを傾けること

レビュアー:カクラ・メロンソーダ Adept

私は日毬ちゃんのように「日本を変えたい」というような大きな目標は
ありません。

街中に立って、しかも友達も仲間もいない中で一人で演説するなんて
勇気のない人間にはできないと思います。

服を買ったり、帰りに買い食いしたり、彼氏と遊んだりしたい年頃に
学校生活以外の全てを政治活動を捧げるている理由は、
ボランティアで働く施設の子供たちの辛い環境が目に見えているから
だということが、読んでいる中にサッと出てきます。

私も、世界が平和であってほしい、日本が平和であってほしい、
貧しい世の中をなくしたいと思うことはありますし、誰でも
思うことかもしれません。
そう思っても何もできないまま、一日寝たら細かいことは忘れます。

日毬ちゃんは、本気で日本を憂い、救いたいと願い、政治活動を
支援してくれる主人公を心からしたい、涙を流します。

こんなに一途にひとつの事に人生をかけられたなら、
自分もなにかを変えられるんじゃないか。
と思う、素直でまっすぐで、それでいて節のような
日毬ちゃんを応援せずにはいられなくなる本です。

2013.06.11

ゆうき
私が16歳の時なんていつも自分が中心で、日本を変えたいなんて思いもしなくて…正直なところ、今も思えていないかもしれないです…私も、日毬ちゃんを見習わなくてはですね!
さやわか
これは何かちょっと不思議なレビューで、そこに惹かれました。日毬というキャラクターへのまっすぐな想いが訥々と語られていて、その熱意にほとんど感動します。しかし日毬がなぜそこまで真剣に政治活動をしているのかという理由について、この小説が抜け目なく語っているのだということにもちゃんと触れている。単に熱心なファンのようで、きちんと指摘すべきところを指摘できている。そこがこのレビューの面白さだと思います。僕はこのレビューに文句なしの「銅」をつけたいと思います。今回はこの熱意を評価するわけですな。しかし、途中で出てきた読者としての鋭い視点がもっとグッと前に出てくると、ますますこのレビューは面白いことになるやもしれません!

本文はここまでです。