おやすみ、ムートン
おはよう、ムートン
レビュアー:やぎぽん
桑原由気さんと姫という言葉をワンセットにすべく、がんばりたいです。
本書の中では、印象的なワンセットとなる言葉がいくつか出てきます。”名前”と”なんだい”、”いってらっしゃい”と”おかえりなさい”など。では、タイトルにもなっている”おやすみ”とワンセットとなる言葉はどうでしょうか。おそらくそれは、ムートンがみんなと友達になるために使った、あの言葉です。
本書を読み終わって、タイトルを噛み締めて、思わずムートンを抱きしめたくなりました。でも、肝心のムートンがいません。しょうがないので、本書を抱きしめて言います。
「おはよう、ムートン」と。
”おはよう”とは、友達になるため踏み出す第一歩。”いってらっしゃい”とは旅立つ冒険者を見送る魔法の言葉。ムートンの眼を通すだけで、普段なにげなく使っている言葉たちが、いつもとは違って見えます。そして、なんだかとても愛おしく思えてくるのです。
SF小説で、宇宙が舞台で、主人公がロボットなのに、物語の中の感情は、読んでいる私のものとどこまでも地続きで。なんだか不思議な気分。
日常に溢れる当たり前の言葉と、少しずつ成長していくムートンを、思わず抱きしめたくなる素敵な物語でした。
本書の中では、印象的なワンセットとなる言葉がいくつか出てきます。”名前”と”なんだい”、”いってらっしゃい”と”おかえりなさい”など。では、タイトルにもなっている”おやすみ”とワンセットとなる言葉はどうでしょうか。おそらくそれは、ムートンがみんなと友達になるために使った、あの言葉です。
本書を読み終わって、タイトルを噛み締めて、思わずムートンを抱きしめたくなりました。でも、肝心のムートンがいません。しょうがないので、本書を抱きしめて言います。
「おはよう、ムートン」と。
”おはよう”とは、友達になるため踏み出す第一歩。”いってらっしゃい”とは旅立つ冒険者を見送る魔法の言葉。ムートンの眼を通すだけで、普段なにげなく使っている言葉たちが、いつもとは違って見えます。そして、なんだかとても愛おしく思えてくるのです。
SF小説で、宇宙が舞台で、主人公がロボットなのに、物語の中の感情は、読んでいる私のものとどこまでも地続きで。なんだか不思議な気分。
日常に溢れる当たり前の言葉と、少しずつ成長していくムートンを、思わず抱きしめたくなる素敵な物語でした。