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レビュアー「雀の子、パンダ」のレビュー

銅

銀河鉄道の夜 第9章「ジェバンニの切符」

竹さんと未知の『抱き合わせ』

レビュアー:雀の子、パンダ

竹さんのイラストが好きで買ったこの商品、なかなか興味深いね。


竹さんの美麗なイラストの数々――うん、いい。いい、いい、とてもいい。
本の最初の数ページ。イラストを文字で描いている。うん、美しい。竹さんのイラストでは新しい感じ。
それに加え、銀河鉄道の夜を読みながらページをめくるごとに目に映る色鮮やかなイラストは目の保養になるよ、うん。
9章だけでなく、全章すれば良かったのに。
うん、竹さんの画集が欲しいね、全く。星海社、よろしくさん!


……まあ、前述の通り、竹さんが目的だったわけで、自分の中では抱き合わせの、朗読とかいうヤツには全く興味がなかった――
けれど、せっかく買ったのだから、という貧乏性の理由で、「少しだけ」という予定で、聞いてみる。

――凛とした声……

すぐにCDを止める。
聞き覚えがあった。

調べる……坂本真綾……知らない……調べる……わかった。

ファイナルファンタジー13というゲームの主人公の声を演じた人だった。
大好きだった。
他にも自分が見たことがある多くのアニメのキャラクターの声を演じていた。


何とも感慨深かった。
自分がこの声を無意識に好いていたのを知ったことに、抱き合わせ程度にしか思っていなかったヤツに不意に魅せられたことに。


そして、すぐに、CDを流す。


……「少しだけ」の予定が、一時間を過ぎていた。
それが物凄く、面白かった、楽しかった、気持ちよかった。
心地よい声が頭の中で幾重にも重なり物語となるのが。
竹さんのイラストとはまた違って。


ふむふむ。


どうやらこの『抱き合わせ』、坂本真綾は凄いのかもしれないね。


ほうほう。


どうやら他にもこの『抱き合わせ』×イラスト×文学のが発売されるらしいね。


あらあら。


どうやら竹さんの原画による星猫ラバーコースターを手に入れるための、《抱き合わせ》としか思っていなかった星海社の未知の商品も、なかなかいいのかもしれないね。

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2011.08.17


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