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読者レビュー

銅

メイ・デイ

あなたに出会えてうれしい

レビュアー:ラム Adept

広大な書物の海の中、自分好みの作品に出合えるということはまるで奇跡なのです。恋のようなときめきと、お酒のような酩酊を覚える素敵な出来事です。
だから、私は、好きな作品ができると同時に作者も好きになります。
なので、主人公の行動はとても得心がいきました。すべての作品を読み、献身的な介護をし、同じようになりたいと修行する。
たとえどんなダメ人間でも、暴力をふるう父親でも、関係ない。
素晴らしい作品をつくった尊敬すべき人。
血のつながりなど瑣末なことです。
それでも。
故意に気付かずにいた彼女の感情は確かに愛だと私は感じていました。
なればこそ、私は『メイ・デイ』という作品を、この結末を愛さずにはいられない。
作者が、作者と同じ名前の登場人物をどれだけダメ人間にみせかけようとも、彼女の思慕から優しさを見つけるたびに、私も『メイ・デイ』作者への思いが募っていくのですから――。

2014.06.18

さくら
「メイ・デイ」という作品のストーリーをすんなりと受け入れているレビューってめずらしいですわね。読んでいて感想のボリュームがもうちょっと欲しかったですわ。
さやわか
意図的にコンパクトにまとめているので、これはこれで成立はしてますけどね。ただまあ、倫理的に意外な結末と言われがちな作品なので、姫がおっしゃっているのは、それをすんなりと受け入れているレビューなのであれば逆になぜなのかしっかり説明してあった方がいいということなのかもしれません。そういう意味では、自分の書こうとしている内容がレビューの読み手にどんなふうに受け入れられるかを見越して、書き方とかボリューム感をコントロールしていくのは大事なことではあります。そこまで自分の書くものを客観視できる書き手になったらもう、かなりの手練れということになると思いますが。ともあれ今回は「銅」にいたしましょう!

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