「大日本サムライガール4」
やっぱり女の子は関西弁!希ちゃんがナンバーワンや!
レビュアー:オペラに吠えろ。
エンターテインメント系の小説、とりわけ俗に「ライトノベル」と呼ばれる作品群には、特徴的な口調で話すキャラクターが多い。出典先は失念したものの、作家側もそれには自覚的で、一目見ただけで「あ、これは誰のセリフだな」とわからせるためにやっているそうだ。それがつまりは「キャラが立つ(キャラクターの個性が出ている)」ということにもつながっているのだという。
至道流星による「大日本サムライガール」シリーズも例外ではなく、メインヒロインの神楽日毬には「うむ」「してくれ」などとアイドルには似つかわしくない古風な言葉遣いが採用されている。それだけではなく、ほかのキャラクター(主に女性)もそれぞれに「自分の口調」を持っており、そのことによってキャラクターの魅力を深めることに成功している。
ただ、これまでにシリーズ3冊を読んできて、個人的にどこか物足りなさを覚えていたのも事実だった。そして、4巻となる本書で新キャラクターの美少女会計士・槙野栞が登場したとき、全ての違和感の正体がわかった。
足りなかったのは、そう、関西弁やったんや!
「名探偵コナン」の服部平次しかり、最近はやりの「ラブライブ!」の
東條希しかり、関西弁というのはキャラを立たせるためのツールとして一般にも周知されている。関西弁をしゃべるキャラクターがどうして魅力的なのかは古来よりさまざまな研究がなされているが、まだ結論が出ているとは言いがたい。が、個人的な意見を言わせてもらうならば……やはり、東京に都を移すまでは京都が日本の中心だったことが関係していることは明らかだろう(適当)。特に女の子がしゃべっている関西弁は大事だ。大事すぎるので二回言うけれど、超大事。だって考えてみてくださいよ(なぜ敬語)。希ちゃんが関西弁をしゃべらなかったら、ただの不思議キャラやないですか!
だ!か!ら!
たとえそれがエセ関西弁であろうと! 君がッ! 関西弁をしゃべるまで殴るのをやめないッ!(注:Not DV)
そんなわけで、「大日本サムライガール」の第4巻で栞ちゃんが出てきたときーーいや正確には「ハッキリ言うておく。うちはオドレが死ぬほど嫌いや」という第一声が241頁に記されているのを目にしたとき、彼女への好感度はそれだけで急上昇した。そして、やはり関西弁をしゃべる女の子は性格がキツくないとあかん。そうやろ?(誰に聞いているのか)その点でも栞ちゃんはハードルを易々とクリアしてますやん! もうウチのハートは栞ちゃんにめろめろやで~。
……おほん、失礼。少し興奮しすぎたようだ。
話の流れを、そして口調を元に戻そう。
確かに、女の子を魅力的に描く作者の手腕はこれまでのシリーズでもしっかり生かされていた。メインヒロイン・日毬に10代の女の子にはふさわしくない口調を採用して、そのギャップを魅力に転じたことなどいい例だろう。ほかにも「守銭奴アイドル」など、ギャップ萌えの使い方が巧みだった。
その一方で、栞ちゃんは言ってみれば「関西弁をしゃべる女の子」のステレオタイプだ。もちろん「社会共産党員」というギャップの要素はあるが、キャラクターとしては極めて真っ当なタイプである。そして、作者はそのように奇をてらわない真っ向勝負でも、魅力的な女の子のキャラクターを生み出すことができることを証明してみせたのだ。
至道流星による「大日本サムライガール」シリーズも例外ではなく、メインヒロインの神楽日毬には「うむ」「してくれ」などとアイドルには似つかわしくない古風な言葉遣いが採用されている。それだけではなく、ほかのキャラクター(主に女性)もそれぞれに「自分の口調」を持っており、そのことによってキャラクターの魅力を深めることに成功している。
ただ、これまでにシリーズ3冊を読んできて、個人的にどこか物足りなさを覚えていたのも事実だった。そして、4巻となる本書で新キャラクターの美少女会計士・槙野栞が登場したとき、全ての違和感の正体がわかった。
足りなかったのは、そう、関西弁やったんや!
「名探偵コナン」の服部平次しかり、最近はやりの「ラブライブ!」の
東條希しかり、関西弁というのはキャラを立たせるためのツールとして一般にも周知されている。関西弁をしゃべるキャラクターがどうして魅力的なのかは古来よりさまざまな研究がなされているが、まだ結論が出ているとは言いがたい。が、個人的な意見を言わせてもらうならば……やはり、東京に都を移すまでは京都が日本の中心だったことが関係していることは明らかだろう(適当)。特に女の子がしゃべっている関西弁は大事だ。大事すぎるので二回言うけれど、超大事。だって考えてみてくださいよ(なぜ敬語)。希ちゃんが関西弁をしゃべらなかったら、ただの不思議キャラやないですか!
だ!か!ら!
たとえそれがエセ関西弁であろうと! 君がッ! 関西弁をしゃべるまで殴るのをやめないッ!(注:Not DV)
そんなわけで、「大日本サムライガール」の第4巻で栞ちゃんが出てきたときーーいや正確には「ハッキリ言うておく。うちはオドレが死ぬほど嫌いや」という第一声が241頁に記されているのを目にしたとき、彼女への好感度はそれだけで急上昇した。そして、やはり関西弁をしゃべる女の子は性格がキツくないとあかん。そうやろ?(誰に聞いているのか)その点でも栞ちゃんはハードルを易々とクリアしてますやん! もうウチのハートは栞ちゃんにめろめろやで~。
……おほん、失礼。少し興奮しすぎたようだ。
話の流れを、そして口調を元に戻そう。
確かに、女の子を魅力的に描く作者の手腕はこれまでのシリーズでもしっかり生かされていた。メインヒロイン・日毬に10代の女の子にはふさわしくない口調を採用して、そのギャップを魅力に転じたことなどいい例だろう。ほかにも「守銭奴アイドル」など、ギャップ萌えの使い方が巧みだった。
その一方で、栞ちゃんは言ってみれば「関西弁をしゃべる女の子」のステレオタイプだ。もちろん「社会共産党員」というギャップの要素はあるが、キャラクターとしては極めて真っ当なタイプである。そして、作者はそのように奇をてらわない真っ向勝負でも、魅力的な女の子のキャラクターを生み出すことができることを証明してみせたのだ。