「自分でやった方が早い病」
とある罹患患者の告白
レビュアー:オペラに吠えろ。
「他人に任せるより、自分でやった方が早い」と思う人は決して少なくないと思う。実を言うと、私もその一人。だから、本書で書かれている「自分でやった方が早い病」患者の思考回路はよくわかる。わかりすぎるほどよくわかる。
でも、今はいいかもしれないけれど、そのままじゃダメなんだと教えてくれるのが本書。そこで重要なのは、タイトルにもなっている「自分でやった方が早い」というよりは、タイトルには含まれていない「他人に任せるより」という部分。要するに、そういう人は他の人を信用していないわけ。他人に任せられると思っていないわけ。どうせ自分が後でチェックしたときにやり直さなきゃいけないんだから、最初から自分でやった方がいいと思っているわけ。
はい、その思考回路、全てアウトです。
どうしてアウトなのかは、第3章を読めばわかると思う。例えば、第3章の「病の根本にある『自分さえよければ』という考え方」というタイトル。身に覚えのある人は、ここでグサリとやられよね。でもね、まだまだそんなもんじゃない。この章の小見出しはどれも結構きつい。「『人のため』と言いながら自分の利益しか考えていない」(グサ)、「まわりの人と一緒に成長しようとしていない」(グサッ)、「『自分でやった方が早い病』になるのは『自分大好き人間』」(グサグサッ)……あー、そうです。全部に身に覚えがあります。そして、個人的にトドメを指されたのがこれね、「エースピッチャーの快感に浸り、マネージャーの喜びを知らない」。もうね、完全に見抜かれていると思った。
こういうふうに改めて文章にされると、客観視できるというか、自分がいかにわがままな人間かと痛感させられるのね。うん、要するに「わがまま」っていうのが「自分でやった方が早い病」患者の性質なんだよね。すごく、思い当たるところがあるもの。
え、どうしてそれがだめなのかって? 「自分でやった方が早い病」でも、ちゃんと仕事をできているならいいじゃないか、って?
まあ、それはそうなんだけど、それって「今は」っていう条件付きだよね。10年後に自分がどうなっているかなんて絶対にわからないけどさ、この本では一応、このまま病気が進行しちゃった人にも触れている。結構ヒサンで、それが絶対的に正しいとはいわないけど(たぶん、ちょっと極端な言い方をしていると思う)、でも少なくとも私はああはなりたくないかな。そして著者は、それに気付けたのならまだ遅くはないって教えてくれているんだよね。どうやったら病気から抜け出すことができるかも含めて、さ。
もちろん、この本を読んだだけで根本から「わがままな自分」を変えられるなんて思っちゃいないよ。でも、読むことで、いかに自分がわがままで、自分本位な人間かっていうのはわかったから、それが最初の一歩だとは思ってる。この本にも出てくるんだけどさ、「無知の知」っていうの? 自分が今まで知らなかったっていうことを知るのって、すごく大事だと思うんだよね。まあ、だから、私は明日から頑張ってみようと思うわけ。他人を信頼するとかそういうのはハードルが高いから、自分が「わがまま」だっていうことを自覚して生きてみようと思ったのね。そうすることで何が変わるかわかんないけどさ、何か変わるきっかけを与えてくれたってだけで、この本を読んでよかったって思えたよ。
あんたがどう思うかはわかんないけど、とりあえず、読んでみたらいいんじゃないかな。
でも、今はいいかもしれないけれど、そのままじゃダメなんだと教えてくれるのが本書。そこで重要なのは、タイトルにもなっている「自分でやった方が早い」というよりは、タイトルには含まれていない「他人に任せるより」という部分。要するに、そういう人は他の人を信用していないわけ。他人に任せられると思っていないわけ。どうせ自分が後でチェックしたときにやり直さなきゃいけないんだから、最初から自分でやった方がいいと思っているわけ。
はい、その思考回路、全てアウトです。
どうしてアウトなのかは、第3章を読めばわかると思う。例えば、第3章の「病の根本にある『自分さえよければ』という考え方」というタイトル。身に覚えのある人は、ここでグサリとやられよね。でもね、まだまだそんなもんじゃない。この章の小見出しはどれも結構きつい。「『人のため』と言いながら自分の利益しか考えていない」(グサ)、「まわりの人と一緒に成長しようとしていない」(グサッ)、「『自分でやった方が早い病』になるのは『自分大好き人間』」(グサグサッ)……あー、そうです。全部に身に覚えがあります。そして、個人的にトドメを指されたのがこれね、「エースピッチャーの快感に浸り、マネージャーの喜びを知らない」。もうね、完全に見抜かれていると思った。
こういうふうに改めて文章にされると、客観視できるというか、自分がいかにわがままな人間かと痛感させられるのね。うん、要するに「わがまま」っていうのが「自分でやった方が早い病」患者の性質なんだよね。すごく、思い当たるところがあるもの。
え、どうしてそれがだめなのかって? 「自分でやった方が早い病」でも、ちゃんと仕事をできているならいいじゃないか、って?
まあ、それはそうなんだけど、それって「今は」っていう条件付きだよね。10年後に自分がどうなっているかなんて絶対にわからないけどさ、この本では一応、このまま病気が進行しちゃった人にも触れている。結構ヒサンで、それが絶対的に正しいとはいわないけど(たぶん、ちょっと極端な言い方をしていると思う)、でも少なくとも私はああはなりたくないかな。そして著者は、それに気付けたのならまだ遅くはないって教えてくれているんだよね。どうやったら病気から抜け出すことができるかも含めて、さ。
もちろん、この本を読んだだけで根本から「わがままな自分」を変えられるなんて思っちゃいないよ。でも、読むことで、いかに自分がわがままで、自分本位な人間かっていうのはわかったから、それが最初の一歩だとは思ってる。この本にも出てくるんだけどさ、「無知の知」っていうの? 自分が今まで知らなかったっていうことを知るのって、すごく大事だと思うんだよね。まあ、だから、私は明日から頑張ってみようと思うわけ。他人を信頼するとかそういうのはハードルが高いから、自分が「わがまま」だっていうことを自覚して生きてみようと思ったのね。そうすることで何が変わるかわかんないけどさ、何か変わるきっかけを与えてくれたってだけで、この本を読んでよかったって思えたよ。
あんたがどう思うかはわかんないけど、とりあえず、読んでみたらいいんじゃないかな。