世界征服II 00―02
関西弁いいわあ
レビュアー:ヴィリジアン・ヴィガン
世界征服IIでは、00―02というタイトルが示すように、2000年~2002年までの前回と違う、もう1つの世界征服にまつわる物語がスタートする。
主人公の桜井海斗はスタンフォード大学で生徒に社会心理学を教える優秀な研究員で、充実した日々を送っていた。
ある日、突然ジャーナリストである父・啓司がふらりと大学を訪ね、今生の別れのような言葉と、ペンダントを渡して去った10日後に薬物中毒の末、車に轢かれ死んだと知らされる。
あまりに不自然な出来事に戸惑っているさなか拉致され、メルヴィル博士というじいさんに「父親からなにか知らされなかったか?」と尋問される。
海斗は何の事だかわからず、答えられないままでいると、殺されかける。しかし、植物状態からどうにか復活する。
父が、渡してくれたペンダントの中にブランフォード家の「世界統一政府プラン」の内容が描かれたデータが入っていたことが分かると、ルームメイトのマイクと協力し、真実を暴こうとする。しかしブランフォード家の陰謀が、嘘くさすぎて信じてもらえない。
この動きがばれ誘拐されてしまうが、今度は尋問ではなくブランフォードから勧誘される。父を殺した相手を許せない海斗は断るが、何故かメルヴィル博士は彼を助け、リザという8歳の女の子を預けるという。
彼女はブランフォード家が遺伝子操作で作り出した天才児らしいのだが……事案が発生しとるやないかい!
リザと共に日本にたどり着いた海斗は、ルームメイトだったマイクと、幼馴染の伊吹青葉を仲間に加えると、ブランフォード家に対抗するために会社を立ち上げ、短期間で巨大企業に成長させる、けどやっぱり事案が発生しとるやないかい!
なんといっても、リザが可愛い。ブロンドヘアーの女の子が関西弁とか、ありがとうございますやでホンマ。かなわんわ。
私の親戚の女の子が9歳で、大阪に住んでいて関西弁でしゃべるのがたまらなく可愛いのである。なので、海斗がついリザを甘やかしてしまう気持ちには、真に残念ながら、全面的に同意せざるを得ない。
この巻を買う方は、次の巻が書店にあるなら、同時に買っておくべきだろう。続くので、先がめっちゃ気になります。