「僕たちはいつまでこんな働き方を続けるのか?」
「働いたら勝ち」になりたい人へ
レビュアー:オペラに吠えろ。
××日、インターネット上で冗談のように言われていた「働いたら負け」という文句が、資本主義経済の中ではある程度まで正しかったことが明らかになった。木暮太一が著書「僕たちはいつまでこんな働き方を続けるのか?」の中で明かした。
「働いたら負け」というのは「働いたら負けだと思っている」の略で、元になっているのは2004年に放送された情報番組の「ニート特集」で24歳男性の発言。これは2ちゃんねるをはじめとするインターネット上で大きな話題になり、一種の流行語となった。
今回、木暮が自著の中で証明したのは、多くの人が感じている「しんどい働き方」は資本主義経済における労働者のそれであるということ。「働いても給料は上がらず、たとえ上がったとしても生活に余裕がない」という「しんどい働き方」は、資本主義経済における必然ともいうべきもので、労働者はそこから抜け出すためには根本的な意識を改革しなければいけない。
そのことを木暮は、カール・マルクスの「資本論」を援用しつつ、説明している。「資本論」自体は1867年に発表された古い本であるが、その前提となっている論理は破綻しておらず、そのため現代の資本主義にも通じることが、実に明快に解説されている。その上で、木暮は「しんどい働き方」をやめる方法を示唆しているのだ。
一見冗談に思える「働いたら負け」という文句だが、ここまでインターネットを中心に流布したのは、ある程度の人がその中に潜んでいた真実を見抜いていたからだろう。「働いたら負け」から「働いたら勝ち」という状態になりたい人は、まず本書を読んでみるのがいいのかもしれない。(オペラに吠えろ。)
「僕たちはいつまでこんな働き方を続けるのか?」は発売中 価格:860円(税別)
「働いたら負け」というのは「働いたら負けだと思っている」の略で、元になっているのは2004年に放送された情報番組の「ニート特集」で24歳男性の発言。これは2ちゃんねるをはじめとするインターネット上で大きな話題になり、一種の流行語となった。
今回、木暮が自著の中で証明したのは、多くの人が感じている「しんどい働き方」は資本主義経済における労働者のそれであるということ。「働いても給料は上がらず、たとえ上がったとしても生活に余裕がない」という「しんどい働き方」は、資本主義経済における必然ともいうべきもので、労働者はそこから抜け出すためには根本的な意識を改革しなければいけない。
そのことを木暮は、カール・マルクスの「資本論」を援用しつつ、説明している。「資本論」自体は1867年に発表された古い本であるが、その前提となっている論理は破綻しておらず、そのため現代の資本主義にも通じることが、実に明快に解説されている。その上で、木暮は「しんどい働き方」をやめる方法を示唆しているのだ。
一見冗談に思える「働いたら負け」という文句だが、ここまでインターネットを中心に流布したのは、ある程度の人がその中に潜んでいた真実を見抜いていたからだろう。「働いたら負け」から「働いたら勝ち」という状態になりたい人は、まず本書を読んでみるのがいいのかもしれない。(オペラに吠えろ。)
「僕たちはいつまでこんな働き方を続けるのか?」は発売中 価格:860円(税別)