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読者レビュー

銅

名探偵 夢水清志郎事件ノート 亡霊は夜歩く

謎の男 夢水清志郎

レビュアー:坂戸美里 Novice

夢水清志郎事件ノートのメインキャラクターである、夢水清志郎は文字通り謎の男である。職業は自称 名探偵(以前の職は大学教授)で、名前以外のプロフィールは一切不明である。不明な理由は簡単で、夢水清志郎という男が忘れっぽく、それらのことも忘れてしまったからである。この作品の原作は子供向けの小説であり、自分も小学生のときにほぼ全巻読破した。原作では、この男はわがままで、精神年齢が低く、ゴキブリ並みの生命力があることが強調されて書かれているが、マンガでは、作品の主人公である岩崎三姉妹に優しく温かみのある人物として描かれている。

さて、本の内容であるが、岩崎三姉妹が通う虹北学園にある15年間鳴ることのなかった錆びた時計塔が鳴り出すところから事件はスタートする。この学園では、「時計塔が鳴ると人が死ぬ」と伝えられており、15年前学園で自殺した生徒が亡霊(ゴースト)となり、復讐を行うために鐘が鳴らされたのである。次々と現れる怪現象に悩まされる岩崎三姉妹であったが、はたして夢水清志郎はこの事件を解決できたのであろうか。

あまりに詳しく書くと推理小説の面白さが半減してしまうためほどほどにしておくが、原作は小学生向けであり、「亡霊(ゴースト)は夜歩く」と物々しいタイトルとは裏腹に推理小説が初めての人でも読みやすく書かれている。さらにその作品をマンガ化することにより、活字が苦手な人でも楽しめる作品となっている。

みなさんもこの作品を読んで、夢水清志郎の世界へどっぷりはまってみてはいかがだろうか。

2013.07.08

まいか
小さい頃マンガを読みました!あの素敵な夢水教授は原作ではまた違う雰囲気をもつキャラクターなのですね・・・・!よ、読んでみたいです!新たな小説へと誘う素敵なレビューをありがとうございました!
さやわか
全体的にあっさりした書き方なのですが、どこか書き手の文章のうまさを感じる、不思議なレビューです。書いた人は文章の才能があるのかもしれませんね。構成として導入も、夢水清志郎という人物についての話から始まってストーリーを紹介し、読みどころを紹介して終わり、ということでレビューとしてのポイントを一通り押さえている。よいのではないでしょうか。「銅」とさせていただきました!「銀」以上を得点する方法としては、今いったようにちょっとあっさりしている気がするので、もうちょっと書いた本人の心情なんかをグッと盛り込んでいくといいかな、と思います。しかし、今のままでも問題なくよいレビューだと思いますよ。

本文はここまでです。