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読者レビュー

銅

果てなき天のファタルシス

君は何エンド?

レビュアー:ジョッキ生 Knight

 最後の終わり方をどう見るかで、その人の価値観が測れる気がする。そこで、試しに僕の中での見解を挙げてみます。

・バッドエンドの場合
ループがこれに相当する。如何にもがいても果てはなく、終わりのない地獄と化した世界。
・ノーマルエンドの場合
無事脱出したが、状況に変化はなく、ファタルとの戦いは続いていく。俺達の戦いはまだ始まったばかりだエンド。
・ハッピーエンドの場合
クローン説を推したもの。物語前に存在した主人公と、物語の中の主人公、そして物語最後の主人公が別であるパターンで、それぞれにそれぞれの人生は完結しており、終わりがあることで救われる。

 以上が僕の答えです。基準としては、主人公がその人生を全うしたかどうかで判断しました。ハッピーエンドだけが唯一死があり、それ以外はまだ終わらない。そんな認識です。

 この小説の世界は、ファタルという正体不明の生物に襲われ続ける人類との攻防を描いたもので、はっきり言って救いがない。生きてる限りは戦い続けなくてはならない世界。であるならば、死こそが救いになる。そう考えました。死があることでどう生きたかが決定され、そこに意味が生まれると僕は思うから。

 これはあくまで僕の中での考えでしたが、皆さんはどう思いましたか?是非聞いてみたいです。

2013.06.22

ゆうき
う~ん…深いっ! 死が救いだなんて…だけど、時間が無限ではないことを知っているからこそ、人は頑張れるのかもしれませんね。ちなみに私はこの中で言う「ノーマルエンド」しか考えていなかったので読む人によってこんなにラストが違うのは新しい発見でした!
さやわか
作品の解釈を箇条書き的にまとめていくことは悪いことではないと思います。ここには作品に対する深い洞察があって、しかも読者に対して新しい理解を促すものになっています。これは筆者が作品に真剣に向き合った証です。「銅」にさせていただきました。少し悩ましいのは、このレビューが作品を読んだ人にしか向けられていないことです。未読の人をわざわざレビューの読者から排除してしまっているので、これはもったいない。そして、この作品に対する解釈から筆者自身が何を得たのかをもうちょっと強調してもいいだろうと思いました。「死があることでどう生きたかが決定され、そこに意味が生まれると僕は思うから」というのがこのレビューの主張であり、ここがもっとも大切な部分です。しかし全体としては作品の構造のまとめが前に出てしまっていて、主客が逆転しているように感じられます。以上の点に注意しながらゆっくりと書き直せば、このレビューはさらに輝くと思いますぞ!

本文はここまでです。