カレンダー小説
読書日和
レビュアー:鳩羽
どうやら、カレンダー小説を見逃してしまったようだ。
悔しいので『星海社カレンダー小説2012』を、棚から引っこ抜いてきた。
人は誰だって忙しいから、なにか読みたいと思っても通学・通勤時間や寝る前のひとときくらいしか、その時間に充てられないことが多い。だいたいその短い時間さえ、他に使いたいことがたくさんありすぎる。
そりゃ、細切れな時間にとびとびに読んでも、ストーリーが分からなくなったりしない本もたくさんある。ドラマ性があって、スピード感のある展開で、安心できるキャラの話とか。
だが同時に、人は誰だって疲れている。ちょっと周りから自分を遮断して、静かにごろっとした一塊の文章を読みくだしたいときだって、あるのだ。それを消化する気だるさに身を置きたいときが、毎日ではなくても、やっぱりある。
短編だけど、読みやすくはない。容易にばらけたりしない。
どうだ、そろそろ何か読みたいんじゃないかい、好みかどうか分からない冒険をしてみないかい、と黙って機会を与えてくれるのがカレンダー小説なのかもしれない。
そういえば、この本の表紙は、規則正しくならんだ丸の模様だ。
これは、大事な日程には丸印をつけておくこと! という、非常に重要なメッセージを内包したまことに趣深い装丁であると言えよう。
悔しいので『星海社カレンダー小説2012』を、棚から引っこ抜いてきた。
人は誰だって忙しいから、なにか読みたいと思っても通学・通勤時間や寝る前のひとときくらいしか、その時間に充てられないことが多い。だいたいその短い時間さえ、他に使いたいことがたくさんありすぎる。
そりゃ、細切れな時間にとびとびに読んでも、ストーリーが分からなくなったりしない本もたくさんある。ドラマ性があって、スピード感のある展開で、安心できるキャラの話とか。
だが同時に、人は誰だって疲れている。ちょっと周りから自分を遮断して、静かにごろっとした一塊の文章を読みくだしたいときだって、あるのだ。それを消化する気だるさに身を置きたいときが、毎日ではなくても、やっぱりある。
短編だけど、読みやすくはない。容易にばらけたりしない。
どうだ、そろそろ何か読みたいんじゃないかい、好みかどうか分からない冒険をしてみないかい、と黙って機会を与えてくれるのがカレンダー小説なのかもしれない。
そういえば、この本の表紙は、規則正しくならんだ丸の模様だ。
これは、大事な日程には丸印をつけておくこと! という、非常に重要なメッセージを内包したまことに趣深い装丁であると言えよう。