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読者レビュー

銅

真山知幸『君の歳にあの偉人は何を語ったか』

今を生きる我々へのメッセージ

レビュアー:USB農民 Adept

 この本は名言集の部類に入る書籍だが、世に大量にある名言集とは差別化が図られている。
 それは編集の視点だ。

 ただ偉人の名言を並べるのではなく、著者なりの視点を経由して、この本は編集されている。その言葉を語った偉人の年齢を切り口にして、名言を解釈し、現代に生活する我々に届くような言葉に言い換えている。偉人の名言と、著者が書き足した言葉とを並べて読むことで、名言にこめられたメッセージはより豊かになっている。

 ただ、偉人の言葉にあえてメッセージを付加する行為に、当惑する読者もいると思う。しかしそもそも、この本は偉人の言葉を覚えたり、偉人が何を考えていたかを研究するための本ではない。
 この本の主題は、「偉人の言葉から、現代の我々は何を学びとることができるか?」という問題提起にある。
 アインシュタインや、チャップリンや、太宰治の残した言葉は、自分の人生にとってどういう意味を持つのか?
 それを考えながら、この本を読んでみてほしい。

ジセダイで『君の歳にあの偉人は何を語ったか』を読む

2012.05.18

のぞみ
名言をただ知るよりも、情報が付属してるのっていいなぁって思います~。
さやわか
たしかに、それがこの本の特徴ではあるのでしょう。しかし、名言が書かれていて解説が添えられていて、「現代の人にも意味がある」みたいなことを謳う本って、他にもあるのではないかな? と思ってしまいます。実際に『君の歳にあの偉人は何を語ったか』を読むと、なるほど類書とは異なるほどに著者の意図が反映されて名言が並べられているとわかるのですが、このレビューの書き方だとちょっとそこまで伝わらないのではないかなと思いました。「これが唯一のものだ」という書き方をするレビューというのは力強い主張が作りやすいのでよくあるのですが、書き手としては、まず似たものが他に本当に存在しないのか、もしくは「他にもある」と言われた時にどのように否定するのかを考えてから書くといいと思いますぞ。今回は「銅」にいたします!

本文はここまでです。