空の境界 the Garden of sinners 3/「痛覚残留」第四回
変態現る
レビュアー:ひかけ
私ははっきり言って「アブない」女性が好きである。
これだけ見ればただの変態的な思考の持ち主だと思うだろう。…そのとおりだ。ただこの「アブない」というのはいろいろな意味を持っている。あくまで私の内でだが。この作品で言えば、純粋に大きな力を持つ「両義式」は「アブない」存在のはずだ。下手をすればこちらが殺されるかもしれない―そんなことさえ思わせるくらいに。
ただこの痛覚残留。もうひとり大きな力を持った「アブない」女性が存在する。それが「浅上藤乃」である。「凶れ」と相手に向かって呪詛のように呟くだけで何もかもがねじ切れる。視界に入るだけでこっちがねじ切れるなんて考えてみただけでもかなり「アブない」。だがそれだけではなかったのだ。…すいません正直言ってこのコミックス版の藤乃がエロすぎます。ええ、みなさんおわかりの通り「アブない」です、性的な意味で。でもまだ終わりじゃありません。腹部を抑えながら、しんどそうに息を切らして町を進む姿―もう見ていられないくらい「浅上藤乃」という女性の存在の「危うさ」が見てとれました。
どうして痛みを堪えてまで進んでいるのだろう、いつこの痛みから解放されるのだろう、もしかしたら死んだ時にようやく痛みから解放されるのではないか、まるで小さな花弁を散らしていく花のように消え入りそうなその女性は、そんなことを思わせるくらいに「可哀想」で「扇情的」、そして―「暴力的」だ。
ああ、「浅上藤乃」よ。キミはどうしてそんなにも甘美に私を誘ってくるのだろうか。
やっぱり私は「アブない」女性が好きな「アブない」人間だったらしい。
最前線で『空の境界 the Garden of sinners』を読む
これだけ見ればただの変態的な思考の持ち主だと思うだろう。…そのとおりだ。ただこの「アブない」というのはいろいろな意味を持っている。あくまで私の内でだが。この作品で言えば、純粋に大きな力を持つ「両義式」は「アブない」存在のはずだ。下手をすればこちらが殺されるかもしれない―そんなことさえ思わせるくらいに。
ただこの痛覚残留。もうひとり大きな力を持った「アブない」女性が存在する。それが「浅上藤乃」である。「凶れ」と相手に向かって呪詛のように呟くだけで何もかもがねじ切れる。視界に入るだけでこっちがねじ切れるなんて考えてみただけでもかなり「アブない」。だがそれだけではなかったのだ。…すいません正直言ってこのコミックス版の藤乃がエロすぎます。ええ、みなさんおわかりの通り「アブない」です、性的な意味で。でもまだ終わりじゃありません。腹部を抑えながら、しんどそうに息を切らして町を進む姿―もう見ていられないくらい「浅上藤乃」という女性の存在の「危うさ」が見てとれました。
どうして痛みを堪えてまで進んでいるのだろう、いつこの痛みから解放されるのだろう、もしかしたら死んだ時にようやく痛みから解放されるのではないか、まるで小さな花弁を散らしていく花のように消え入りそうなその女性は、そんなことを思わせるくらいに「可哀想」で「扇情的」、そして―「暴力的」だ。
ああ、「浅上藤乃」よ。キミはどうしてそんなにも甘美に私を誘ってくるのだろうか。
やっぱり私は「アブない」女性が好きな「アブない」人間だったらしい。
最前線で『空の境界 the Garden of sinners』を読む