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読者レビュー

銅

星海社ウェブサイト「最前線」

スマートフォンで最前線を読む

レビュアー:USB農民 Adept

 先日、スマートフォンを買った。
 店頭で商品を受け取ると、メールアドレスの取得など、面倒な初期設定はすっとばして、ブラウザを起動。ネットワークの設定などを一切しなくても、購入後すぐgoogleに接続できることに情報社会の恩恵を感じつつ、検索ワードには「最前線」と入力した。
 初めてスマートフォンから読む最前線は、私の想像以上に、読みやすさが追求されたデザインだった。

 ページを縦長に表示したときに、すっきりと全体が見渡せるデザインであることや、縦スクロールを意識された横組みの文章や、マンガの見開き表示などは、わかりやすい工夫ながらとても効果的だと感じた。また、見開きではないが、特にマンガ版『青春離婚』はスマートフォンで読むのとPCで読むのとでは印象が全く違って驚いた。縦に流れていく長方形のコマは、スマートフォンの方が格段に読みやすい。

 そして何より私にとって発見だったことは、最前線の至る所に配置されたリンクボタンの使いやすさだ。
 PCで閲覧していた時は、妙に大きいなあ、と感じていたリンクボタンは 小さな端末の画面上でも、指で押しやすいように配慮されていたことに気づかされる。これはデスクトップからでは見えなかった機能性だ。
 大きいボタンほど押しやすく、押しやすいボタンであるほど強くおすすめされているコンテンツであることが感覚的にわかる仕組みになっている。(トップページの画像の並びがいい例だ。他に、作品ごとのページでは「第一話」よりも「最新話」が大きくて押しやすい)

 最前線のデザインはスマートフォンとの親和性が高い。
 もっと早くスマートフォンを買ってもよかったなと、思うくらいに。

最前線で『青春離婚』を読む

2012.03.09

のぞみ
うーん。私も、そろそろスマホに変えるべきかしら……。どんなスマホがいいのかしら?
さやわか
姫が使っているのは、かなり離れないと被写体がフレームに収まりきらない、謎の性能を持つカメラを搭載した携帯ですしな……。
のぞみ
私も、スマホで最前線見たいですわ〜!
さやわか
さてレビューとしてはまさに「スマートフォンで最前線を読む」ということについてのものですな。かなり前に書きましたがこういう、モノの使用感を伝えるレビューというのはなかなか難しいものです。なぜかというと、まずかなり使用者の主観にたよった内容が記されることになるので、広い読者の共感を得るのが難しいからです。次に、既にそのモノ(この場合はスマートフォンで最前線を読むこと)に興味のある読者の参考にはなりやすいですが、そうでない人に興味を抱かせるのは逆に難しい、ということが挙げられます。こうした文章をそれなりに面白く書く方法としては、一つには徹底的に独善的なまでに主観に基づいて、しかにそれに自覚的な書き方をするか、そしてもう一つには同種の商品と極力比較しまくる、データ中心的な書き方をする手があります。いい例にはスタパ齋藤さんのレビュー記事なんかがあると思います。さて、このレビューはどちらかというと前者に近い。「もっと早くスマートフォンを買ってもよかったなと、思うくらいに」というのは、最終的にはスマートフォンへの思いになっているのですが、その感情を引き出しているのが「最前線」なので逆説的にウェブサイトの魅力を伝えることになっている。これはこれで全く間違いではないですが、もう少し強めにその感情が出ていてもよかったかもしれませんな。ここは「銅」といたします。

本文はここまでです。