資本主義卒業試験 著:山田玲司
平成生まれの僕
レビュアー:キノケン
平成生まれの僕にとって、資本主義社会とは所与のものであって、それが当たり前のものであった。市場を崇め、自らの努力によって立身することができる社会。それが僕の知っている「社会」であった。
それがこの本に見事に打ち崩されてしまった。人間(特に、中途半端に学問をかじっている僕のような人間)は、極力自らの立場を客観的な場所に位置づけようとする。少なくとも僕と、周りにいる学友たちはそうである。だが、いかに自らを客観的に仕立て上げようとしても、やはり人の根底にあるのはその人間が育った環境である。その環境を疑うことができる人間なんて、そうそういるものか。
だが、この本の筆者はそれをやってのけた。自らが身を落としている社会の矛盾点や欠点を見出し、さらにそれだけではとどまらず、より幸福に生きるための示唆まで与えてくれている。こんなに素晴らしい所業ができる人が、現代社会にはいったい何人いるのだろうか。
この本を読んだ人には、ただ資本主義の穴や、その改善方法を知るだけにとどまらないでほしい。筆者のように鋭い批判的な視点、それを持つことの重要性にも気づいてほしい。
この本はまさに、資本主義社会に染まった僕たち若者の世代には、必読の書であると思う。
それがこの本に見事に打ち崩されてしまった。人間(特に、中途半端に学問をかじっている僕のような人間)は、極力自らの立場を客観的な場所に位置づけようとする。少なくとも僕と、周りにいる学友たちはそうである。だが、いかに自らを客観的に仕立て上げようとしても、やはり人の根底にあるのはその人間が育った環境である。その環境を疑うことができる人間なんて、そうそういるものか。
だが、この本の筆者はそれをやってのけた。自らが身を落としている社会の矛盾点や欠点を見出し、さらにそれだけではとどまらず、より幸福に生きるための示唆まで与えてくれている。こんなに素晴らしい所業ができる人が、現代社会にはいったい何人いるのだろうか。
この本を読んだ人には、ただ資本主義の穴や、その改善方法を知るだけにとどまらないでほしい。筆者のように鋭い批判的な視点、それを持つことの重要性にも気づいてほしい。
この本はまさに、資本主義社会に染まった僕たち若者の世代には、必読の書であると思う。