Fate/Zero
頑張りすぎる娘さんを見守る近所のおじさんの気分
レビュアー:またれよ
西洋風の鎧を身にまとい剣を振るう少女、セイバー。
現代に召喚された伝説の英霊。
なるほどつまりジャンヌ・ダルクか。
と思ったら違った。違う英霊さんだった。
ジル・ド・レェという英霊が召喚される。かつてジャンヌ・ダルクと共に戦い救国の英雄となった貴族。こやつもセイバーのことをジャンヌだと間違える。やあ同志よ。最初見たらそう思うよね。
そうではないとわかってはいてもセイバー=ジャンヌ・ダルクという最初の思い込みが頭を離れない。生真面目で騎士道に誇りを持ち故国のために身を捧げる孤高の王、セイバー。理想に忠実たらんとする姿は人間味が薄い。と言って全くないわけでもない。少女は苦悩もする。
どうもその姿に悲劇的な結末を思い描いてしまう。フランス軍を勝利に導いた英雄ジャンヌ・ダルク。信仰に生き、どこか人間離れした少女。しかし彼女は最後には人々に見放され火刑に処せられる。
セイバーとジャンヌを重ねてしまう。その未来も、その最期も同じようになってしまうのではないかと。見ていて危うい感じがする子だ。
ジル・ド・レェはセイバーのことをジャンヌだとずっと勘違いしたままだった。本物か否かは関係なく、彼によって盲目的に象徴的に崇拝されていたこともセイバーの危うさを表していたように思える。
彼女はシンボルなのか人間なのか。どっちにもなりきれないものだから見ていてはらはらする。
「お嬢ちゃん、まあちょいと肩の力を抜きなさいよ」と言ってあげたいところながら、そう言って
しまうのも無責任であんまり彼女に失礼なので黙っている。なんにもできないのだけど、どうもこの子は見守っていてあげないといけない気がするのだ。どうだろうか。
現代に召喚された伝説の英霊。
なるほどつまりジャンヌ・ダルクか。
と思ったら違った。違う英霊さんだった。
ジル・ド・レェという英霊が召喚される。かつてジャンヌ・ダルクと共に戦い救国の英雄となった貴族。こやつもセイバーのことをジャンヌだと間違える。やあ同志よ。最初見たらそう思うよね。
そうではないとわかってはいてもセイバー=ジャンヌ・ダルクという最初の思い込みが頭を離れない。生真面目で騎士道に誇りを持ち故国のために身を捧げる孤高の王、セイバー。理想に忠実たらんとする姿は人間味が薄い。と言って全くないわけでもない。少女は苦悩もする。
どうもその姿に悲劇的な結末を思い描いてしまう。フランス軍を勝利に導いた英雄ジャンヌ・ダルク。信仰に生き、どこか人間離れした少女。しかし彼女は最後には人々に見放され火刑に処せられる。
セイバーとジャンヌを重ねてしまう。その未来も、その最期も同じようになってしまうのではないかと。見ていて危うい感じがする子だ。
ジル・ド・レェはセイバーのことをジャンヌだとずっと勘違いしたままだった。本物か否かは関係なく、彼によって盲目的に象徴的に崇拝されていたこともセイバーの危うさを表していたように思える。
彼女はシンボルなのか人間なのか。どっちにもなりきれないものだから見ていてはらはらする。
「お嬢ちゃん、まあちょいと肩の力を抜きなさいよ」と言ってあげたいところながら、そう言って
しまうのも無責任であんまり彼女に失礼なので黙っている。なんにもできないのだけど、どうもこの子は見守っていてあげないといけない気がするのだ。どうだろうか。