Fate/Zero
嫌いなアイツがいるからこそ
レビュアー:横浜県
嫌いなキャラっているじゃないですか。
「あらゆる作品のあらゆるキャラクターが好きです」みたいな変人はおいといて、普通はいるじゃないですか。
言峰綺礼。僕は彼が嫌いなんです。
彼は価値観が歪んでいて、僕たち常人が美しいと感じる物をそうとは思えない残念な人です。悪なるものを愛していて、他人が苦しむことを快楽だと思うような悪いやつです。
僕には彼のこんな性格が卑屈に見えて仕方がないんです。もはや生理的に受けつけないと言ってもいいですね。
どっからどうみてもヒールな言峰綺礼ですが、実際に彼は主人公の衛宮切嗣の対極に位置するような人物です。
お互いの望みが相反する彼らは、最後に残った2人として宿命とも呼ぶべき決戦に身を投じます。
だから僕はつい応援してしまったんです。
「衛宮切嗣がんばれ」って。
ぶっちゃけ切嗣のことだってそんなに好きなわけではありませんでした。
セイバーの高潔たる騎士道精神に共感していた僕は、合理的でありながら非道な切嗣の手法には首を傾げていたのです。
でも応援しちゃったんです。だって言峰綺礼が嫌いなんだもん。
あんな極悪人が聖杯を手にしちゃいけない、切嗣に勝ってほしいって。
それからの僕は、ただただ続きを読むことのみに神経を集中させました。
ページに食らいつくかのごとく、切嗣の一挙手一投足に目を輝かせ、言峰綺礼の反撃に舌を打ちながら。
そして切嗣の放った弾丸が言峰綺礼を捉えたその瞬間、僕は満面の笑みで喜んだんです。
そこで僕は気づかされたんです。
僕は言峰綺礼という悪役が確かに嫌いだった。でも彼がいたからこそ、僕は衛宮切嗣を心の底から応援して、彼の勝利を祝福することができたんじゃないかって。
以前はさしたる興味もなかったような男の話に、のめりこむことができたんじゃないかって。
ライバルがいてこその主人公。ヒールがいてこそのヒーロー。
言峰綺礼の存在あってこそ、衛宮切嗣という主人公が輝く。
すごく当たり前のことだけど、僕が忘れがちだったこと。
あるキャラを嫌いになることは、相対的に別の誰かを好きになれる可能性でもあるんだ。
さぁ次に読む小説では、どんなキャラを嫌いになることができるのかな。
「あらゆる作品のあらゆるキャラクターが好きです」みたいな変人はおいといて、普通はいるじゃないですか。
言峰綺礼。僕は彼が嫌いなんです。
彼は価値観が歪んでいて、僕たち常人が美しいと感じる物をそうとは思えない残念な人です。悪なるものを愛していて、他人が苦しむことを快楽だと思うような悪いやつです。
僕には彼のこんな性格が卑屈に見えて仕方がないんです。もはや生理的に受けつけないと言ってもいいですね。
どっからどうみてもヒールな言峰綺礼ですが、実際に彼は主人公の衛宮切嗣の対極に位置するような人物です。
お互いの望みが相反する彼らは、最後に残った2人として宿命とも呼ぶべき決戦に身を投じます。
だから僕はつい応援してしまったんです。
「衛宮切嗣がんばれ」って。
ぶっちゃけ切嗣のことだってそんなに好きなわけではありませんでした。
セイバーの高潔たる騎士道精神に共感していた僕は、合理的でありながら非道な切嗣の手法には首を傾げていたのです。
でも応援しちゃったんです。だって言峰綺礼が嫌いなんだもん。
あんな極悪人が聖杯を手にしちゃいけない、切嗣に勝ってほしいって。
それからの僕は、ただただ続きを読むことのみに神経を集中させました。
ページに食らいつくかのごとく、切嗣の一挙手一投足に目を輝かせ、言峰綺礼の反撃に舌を打ちながら。
そして切嗣の放った弾丸が言峰綺礼を捉えたその瞬間、僕は満面の笑みで喜んだんです。
そこで僕は気づかされたんです。
僕は言峰綺礼という悪役が確かに嫌いだった。でも彼がいたからこそ、僕は衛宮切嗣を心の底から応援して、彼の勝利を祝福することができたんじゃないかって。
以前はさしたる興味もなかったような男の話に、のめりこむことができたんじゃないかって。
ライバルがいてこその主人公。ヒールがいてこそのヒーロー。
言峰綺礼の存在あってこそ、衛宮切嗣という主人公が輝く。
すごく当たり前のことだけど、僕が忘れがちだったこと。
あるキャラを嫌いになることは、相対的に別の誰かを好きになれる可能性でもあるんだ。
さぁ次に読む小説では、どんなキャラを嫌いになることができるのかな。