下界のヒカリ
暦は巡るのだから、カレンダー小説も巡るべきではないのか
レビュアー:USB農民
2011年大晦日から、翌年2012年の年初にかけて公開された、泉和良によるカレンダー小説「下界のヒカリ」は、これまでのカレンダー小説の中で私がもっとも楽しく読めた作品だった。
何が良かったかといえば、読後感がとても良かったことと、もう一つ、この小説を年初に読めたことが挙げられる。
大晦日の夜に、誰かのために、自分のために、来年こそがんばることを決意し、そして来年が今年になった瞬間、決意のもとに行動を始める主人公。
私は正月にこの作品を読んだが、とても感情移入しやすくて良い読後感を得ることができた。たぶん、これを4月とか8月とか、年越しと離れた時期に読んだら、こんなに楽しむことはできなかったと思う。カレンダー小説の期間限定公開という発表方法は、だからとても良いと思う。
しかし、あの小説がもう二度と読めないのは少々残念だ。
今までのカレンダー小説も二度と読めないかもしれないというのも同じように残念だ。
かといって、夏に「下界のヒカリ」を読みたいとは思わない。節分の季節に「星の海にむけての夜想曲」(七夕に公開されたカレンダー小説)を読みたいとは思わない。やはり「下界のヒカリ」は年末年始に、「星の海にむけての夜想曲」は七夕に読みたい。
暦のように、どれだけ年を重ねても、また大晦日がやってくるように、また七夕がやってくるように、カレンダー小説もそのような作品であってほしい。
暦が巡るように、カレンダー小説も同じ日を繰り返し巡ってほしい。
今年は、大晦日に「下界のヒカリ」を読んでみたい。
何が良かったかといえば、読後感がとても良かったことと、もう一つ、この小説を年初に読めたことが挙げられる。
大晦日の夜に、誰かのために、自分のために、来年こそがんばることを決意し、そして来年が今年になった瞬間、決意のもとに行動を始める主人公。
私は正月にこの作品を読んだが、とても感情移入しやすくて良い読後感を得ることができた。たぶん、これを4月とか8月とか、年越しと離れた時期に読んだら、こんなに楽しむことはできなかったと思う。カレンダー小説の期間限定公開という発表方法は、だからとても良いと思う。
しかし、あの小説がもう二度と読めないのは少々残念だ。
今までのカレンダー小説も二度と読めないかもしれないというのも同じように残念だ。
かといって、夏に「下界のヒカリ」を読みたいとは思わない。節分の季節に「星の海にむけての夜想曲」(七夕に公開されたカレンダー小説)を読みたいとは思わない。やはり「下界のヒカリ」は年末年始に、「星の海にむけての夜想曲」は七夕に読みたい。
暦のように、どれだけ年を重ねても、また大晦日がやってくるように、また七夕がやってくるように、カレンダー小説もそのような作品であってほしい。
暦が巡るように、カレンダー小説も同じ日を繰り返し巡ってほしい。
今年は、大晦日に「下界のヒカリ」を読んでみたい。