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読者レビュー

銅

「やめること」からはじめなさい

当たり前のことを当たり前にやっているそこのあなたへ

レビュアー:yagi_pon Novice

それにしても、最近のケータイは無駄な機能ばっかりついていてやだなって思う。スマートフォンのどこがスマートなんだよ! なんて思って調べてみたら、どうもスマートフォンとはスマート(高機能)なフォンということらしい。スマート≒スリムというのはあくまで和製英語なのか。とんだ勘違いだよ! それにしても正直言って私は、スマートフォンのスマートな部分をうまく使えている気がしない。使う機能は限られているし。そのくせ電池ばっかり減っていく。ホントうまく使えてないなぁ。これならいっそスマートフォンではなく、必要最低限の機能を搭載したスリムなケータイにした方がいいかな。

これは私が最近、ケータイに対する思うところなのだけれど、本書の最大の主張はだいたいこんな感じ。えっ、ホントだよ? 簡単に言えば、「スマート」から「スリム」へのシフトのススメといったところ。まえがきでは「今までの追加し続ける体脂肪率の高い肥満型人生から、1つずつ手放していくスリム人生へシフトしよう」って言ってるし。「追加し続ける体脂肪率の高い肥満型」ってのは機能がどんどん増えていくスマート(高機能)なケータイとそっくりだし。

当たり前についている機能は誰かにとって必要な機能だけれど、それがあなたにとって必要な機能だとは限らない。それと同じように、当たり前にやっていることの中には、必要なものもあるし、そうでないものもある。いらない機能はアンインストールすればいい。いらないものはやめてしまえばいい。無駄な電池だって使わないし、軽くなる。無駄な体力だって使わないし、自由になる。当たり前のことをだいたい全部当たり前にやっている人は、絶対に損してると思うよ。

当たり前のことを当たり前にやっているそこのあなた。この本には全部で51コ、私たちが当たり前のようににやっていることが出てくる。そしてそれが一つ一つ「そんなのやめちゃえば?」と否定されていく。もちろん全部やめる必要なんてないよ。本書を片手に、あなたの行動の中のいるものといらないもの一つ一つ検討してみてはどう?

2011.12.20

さやわか
そつないレビューだと思います。これはうまい。もうこれはちょっとしたコラム、書評として十分通用する出来です。ただ、少しだけロジックにずれが感じられて、スマートフォンの機能は「勝手に用意されているけど使わないもの」であるのに対して、人々の習慣は「自分で何となくやっていること」なのですよね。つまり前者は「やらないこと」で後者は「やっていること」なので、微妙に異なると思うのですが、どうでしょうか。そこをうまく気づかないような書き方ができているともっとスムーズに読めたのですが……。ということで「銅」にさせていただこうかと思います。

本文はここまでです。