星海社
星海社という出版社についての個人的見解
レビュアー:ひかけ
はっきり言って星海社の認知度は「まだ」低いほうであるということは認める必要がある。
だがそれは時間と作品が解決してくれるだろう。ひとつはFate/Zeroという作品の恩恵によるものがある。
この作品で星海社の認知度は一気に飛躍した。なぜなら現段階でFate/Zeroのアニメが始動しているからだ。
アニメの高いクオリティ、胸躍る展開、どれも目が離せない。こうなったらやっぱり「原作」というものを知りたくなる。
アニメがこんなにおもしろいのだから文章としても愉しみたいという風に。そしてFate/Zeroの購買欲に駆られた人は皆書店へ買いに走る。
……うん。何が言いたいのかというとですね…星海社の掌の上で踊らされてる感がすごいです。
たしか私の記憶が確かであればFate/Zero文庫版って今年入ってから発売されましたよね。そしてそこからのアニメ始動。
経済効果がすごく出そうな経営戦略としか言い様がない。それが気に食わないというのではない。むしろすごいと思っている。
何がすごいのか。私レベルの人でも気づくこんなことを平然とやってのけることがすごいのだ。
新興出版社の強みとも言うべきか。保守的にならず「攻めの姿勢」というものを持つことができるのが強みだと私は思う。
星海社はいろんなことをやってきたし、やっている。座談会開いたり、作品をネット上で掲示したり、レビュアー騎士団なるものを作ったり、朗読館やったり。
はっきり言って何がしたいんだレベルに様々なことをやっている。試験的にやっているのかもしれないが。
でもそれにしたってまず「知ってもらう」ことが大切であることは言うまでもない。
「こんな新しいことしてるんですよ!」じゃ少しインパクトが弱い。だからFate/Zeroを、いや、ひぐらしのなく頃になども用いて「知ってもらう」ことをした、のだと思う。
それが私たちを掌の上で踊らせるような結果になっても。そしてその最たる結果がFate/Zeroのアニメ化の効果というわけだ。
功利主義的な思惑がひしめき合っている気はするがそれが人間だ。売れなきゃ潰れる。しかも新興企業ならなおさらだ。
その必死さにむしろ私は好感を覚えた。なんだか人間らしさを感じて。
ここまでが星海社という出版社についての推察と感想である。変化をしながらこの出版社は成長するだろう。
さまざまな要素を取り入れながら突き進むのだから。それは人材であったり太田氏の言う「天才」であったりするのだが。
「何が飛び出すか誰にもわからない」と銘売っている最前線の言葉を見ると感じる。星海社側も全く予想ができないのではないかと。
変化できるということはまだ星海社に合った”型”が見つかっていないということだから。パンを作るときの1次発酵や2次発酵のように
今は膨張しているだけなのだ。それがクロワッサンになるかメロンパンになるか食パンになるかわからない。”型”が見つかっていないというのは
そういうことだ。いかようにも変化できる。ただ発酵させたままでいられるのかはわからないが。
今はまだ「新興出版社」で通じるが、時が経てばそのような存在から脱却し、「新興」という文字は排斥されるだろう。
そのとき、まだ「最前線」にいることができるのだろうか。俯瞰視点を持ち「遠さ」という読者との距離を得てしまうのか。
それともこのまま前が見えない最前線を切り開いていくのか。もうすぐで星海社は何か重要な選択を迫られるだろう。そんなときに間違えない判断ができるだろうか。
私は不安で不安で――たまらない。
だがそれは時間と作品が解決してくれるだろう。ひとつはFate/Zeroという作品の恩恵によるものがある。
この作品で星海社の認知度は一気に飛躍した。なぜなら現段階でFate/Zeroのアニメが始動しているからだ。
アニメの高いクオリティ、胸躍る展開、どれも目が離せない。こうなったらやっぱり「原作」というものを知りたくなる。
アニメがこんなにおもしろいのだから文章としても愉しみたいという風に。そしてFate/Zeroの購買欲に駆られた人は皆書店へ買いに走る。
……うん。何が言いたいのかというとですね…星海社の掌の上で踊らされてる感がすごいです。
たしか私の記憶が確かであればFate/Zero文庫版って今年入ってから発売されましたよね。そしてそこからのアニメ始動。
経済効果がすごく出そうな経営戦略としか言い様がない。それが気に食わないというのではない。むしろすごいと思っている。
何がすごいのか。私レベルの人でも気づくこんなことを平然とやってのけることがすごいのだ。
新興出版社の強みとも言うべきか。保守的にならず「攻めの姿勢」というものを持つことができるのが強みだと私は思う。
星海社はいろんなことをやってきたし、やっている。座談会開いたり、作品をネット上で掲示したり、レビュアー騎士団なるものを作ったり、朗読館やったり。
はっきり言って何がしたいんだレベルに様々なことをやっている。試験的にやっているのかもしれないが。
でもそれにしたってまず「知ってもらう」ことが大切であることは言うまでもない。
「こんな新しいことしてるんですよ!」じゃ少しインパクトが弱い。だからFate/Zeroを、いや、ひぐらしのなく頃になども用いて「知ってもらう」ことをした、のだと思う。
それが私たちを掌の上で踊らせるような結果になっても。そしてその最たる結果がFate/Zeroのアニメ化の効果というわけだ。
功利主義的な思惑がひしめき合っている気はするがそれが人間だ。売れなきゃ潰れる。しかも新興企業ならなおさらだ。
その必死さにむしろ私は好感を覚えた。なんだか人間らしさを感じて。
ここまでが星海社という出版社についての推察と感想である。変化をしながらこの出版社は成長するだろう。
さまざまな要素を取り入れながら突き進むのだから。それは人材であったり太田氏の言う「天才」であったりするのだが。
「何が飛び出すか誰にもわからない」と銘売っている最前線の言葉を見ると感じる。星海社側も全く予想ができないのではないかと。
変化できるということはまだ星海社に合った”型”が見つかっていないということだから。パンを作るときの1次発酵や2次発酵のように
今は膨張しているだけなのだ。それがクロワッサンになるかメロンパンになるか食パンになるかわからない。”型”が見つかっていないというのは
そういうことだ。いかようにも変化できる。ただ発酵させたままでいられるのかはわからないが。
今はまだ「新興出版社」で通じるが、時が経てばそのような存在から脱却し、「新興」という文字は排斥されるだろう。
そのとき、まだ「最前線」にいることができるのだろうか。俯瞰視点を持ち「遠さ」という読者との距離を得てしまうのか。
それともこのまま前が見えない最前線を切り開いていくのか。もうすぐで星海社は何か重要な選択を迫られるだろう。そんなときに間違えない判断ができるだろうか。
私は不安で不安で――たまらない。