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「星海社新書」のレビュー

銅

星海社新書

ブックオフに並ばない星海社新書

レビュアー:AZ AdeptAdept

 先日、何か面白そうな本はないかとブックオフの新書コーナーを眺めていたところ、あることを発見した。たくさんの新書が大きな本棚にぎっしりと詰められている中に、星海社新書が一冊も無いのだ。これは一体何故なのだろう。
 本を売る理由は様々あると思う。本を置くスペースが無いとか、お金が欲しいとか、などなど。しかし、どの本を売るかを決めるときには、一つの基準しか無い。それは、その本をもう一度読みたいか否かだ。つまり、ブックオフに並ばない、売られない本である星海社新書は、多くの人からまた読みたいと思われているのではないか。
 星海社新書は、「武器としての教養」を次世代の仲間たちに配ることを目的としている。これまでに発刊された武器たちは、次の武器を買うために道具屋に売られていくようなたぐいのものではない。どれもこれも、ドラゴンによく効くとか、強力な状態異常効果が付いているとか、素早い敵にも確実に命中させられるとかいった、ユニークな武器ばかりである。それぞれにしかこなせない役割をもつ武器たちなのだから、売ってしまうなんてとんでもない。
 まあ、ブックオフに並ばない理由はそもそも発刊数が他のレーベルに比べて少ないからじゃねーの、という意見もあるかもしれない。だが、そうであったとしても、星海社新書の有用性が下がるわけではないと思う。むしろ少数精鋭なのだ。来るべき決戦で役に立つだろう星海社新書、是非売らないで、アイテム欄に残しておいて欲しい。

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2014.02.25

「星海社新書」のレビュー

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有隣堂アトレ恵比寿店「新書対決フェア」

新書のすゝめ

レビュアー:中村桜 NoviceNovice

仕事の帰りに有隣堂アトレ恵比寿店に立ち寄りました。
お目当ては店頭で開催されている「8社共催 知の祭典 新書対決2013」。

ディスプレイを眺めると各出版社の色がはっきり出ているのが見てとれます。
成功している著名人の写真の載った新書。女性向けの生活の知恵が詰まった新書。

その中でもひときわ目を惹く真っ白な表紙に黄色の帯。 
星海社新書、発見!!

ポップには「いま、目の前には、18の武器がある。」の文字。

並べられてある星海社新書のタイトルは、
『武器としての決断思考』『仕事をしたつもり』『面接ではウソをつけ』『「やめること」からはじめなさい』『20歳の自分に受けさせたい文章講義』『じじいリテラシー』『僕たちはいつまでこんな働き方を続けるのか?』『自分でやった方が早い病』『武器としての交渉思考』『「あたりまえ」からはじめなさい』『僕は写真の楽しさを全力で伝えたい!』『一億総ツッコミ時代』『キヨミズ准教授の法学入門』『年収150万円で僕らは自由に生きていく』『フリーランスの教科書』『「デキるふり」からはじめなさい』『投資家が「お金」よりも大切にしていること』『日本の「労働」はなぜ違法がまかり通るのか?』。

扱っている本のテーマはバラバラですが、そこには一貫して「武器としての教養」というコンセプトがありました。
仕事、趣味、生活…“攻め”の姿勢で臨みたい人が、ビビッときて手にした星海社の新書。
その本から得たものが、その時の自分に必要な「武器」へと進化するのではないでしょうか。


私はこっそりとマネージャーの目を盗んで
『20歳の自分に受けさせたい文章講義』を持ってレジへ並びました。

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2013.07.08

「星海社新書」のレビュー

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星海社新書名言bot

記憶の付箋

レビュアー:ticheese WarriorWarrior

 twitterには『星海社新書名言bot』というアカウントが存在する。文字通り、刊行された星海社新書の中から、140文字(#タグやリンクの文字数を含む)に収まる範囲で、抜き出した文言をつぶやいてくれるアカウントだ。
 例えばこんなつぶやきがあった。
”正解ではなく、「いまの最善解」を導き出そう。” 『武器としての決断思考』 瀧本哲史
 これだけ見て、何を言いたいのか分からないと思う方もいるだろう。しかし私には分かる。なんなら、この文言がどのような流れで展開されたのか、一から十を想起することができる。
 名言とはそういうものだ。
 もしあなたが『星海社新書』を読んだなら、ぜひ『星海社名言bot』もフォローしてみてほしい。あなたが必要とした知識を、頭に何度も刷り込んでくれるはずだから。

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2013.06.11

「星海社新書」のレビュー

銀

『武器をつかむための軍手』

ウケ狙いじゃない!

レビュアー:牛島 AdeptAdept

 星海社が新書の販促として配っている軍手があります。
 白地に青い滑り止めで「SEIKAISYASINSYO」と書かれたそれは、見る人が見れば星海社新書のカバーデザインを意識したものだとわかるでしょう。
 斜めに入った文字は流れ星をあしらったラインを、右手側に大きく描かれた四角い窓は表紙や背表紙、しおりでもおなじみのロゴを表しています。ファングッズとしては使うのがもったいなくなる品ですが、あくまでこれは軍手です。
 本来は書店員に販促として配っているものだそうですが、五月に開催されたマチ★アソビの星海社ブースにて買い物をした人にも配られていました。

 さて。なぜ販促に軍手なのでしょうか。

「軍手とはその名の通り、武器を持つ人間のために開発されたものであり、『武器としての教養』を掲げるレーベル・星海社新書としてこれ以上ふさわしい販促があるだろうか、いやない!」……なんて書くと若干ウケ狙いのネタっぽいのですが、いえいえ。これはなかなかどうして考えられている販促です。

 書店で働いた経験がある人ならわかるでしょうが、書店員という人種は異常な速度で軍手を使い潰していきます。いくらあっても足りません。必要なとき軍手があるときないときでテンションが著しく下がるぐらいには書店員は軍手が好きなのです。いや本当に。
 こうした実用性の高い品を配るのは、書店員が同士だからこそでしょう。ネット書店の台頭があるとしても、未だにリアル書店という現場に立つ書店員の力は大きなものです。出版社から読者へと武器を渡す彼らこそ友軍であり、まさしくこれは「武器としての教養」を掲げる星海社新書にふさわしい販促です。

 今後もこの「武器をつかむための軍手」がイベント等で配布されるのかはわかりませんが、もし手にする機会があれば、こうしたことに思いを馳せてはいかがでしょう。

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2013.05.29

「星海社新書」のレビュー

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星海社新書

浪打つ星を求め見ゆ

レビュアー:ラム、ユキムラ

 吸い込まれるように立ち寄った書店の、新書コーナー。
背表紙を順に眺めていって、やがて見つけるひとつの星。
 一冊の本にひとつずつ。
書店で耀く、印刷されたスター。
名実共に【スター】になればいいなって考えながら、一冊 棚から抜き取る。
表紙をめくろうとして、誤ってカバーだけめくっちゃう。
そこには無表情な原色ではなく、絶妙に構成されたデザインが眠っている。
 よきかな、よきかな。

 題名が気になった本の中身をざっくり(ざっくりでいい?)チェックして、お持ち帰り決定。
もっかい本棚を見て、あまたの本の中の星たちを一望する。
 いま、この星たちが耀いている場所は少ないかもしれない。
大きな書店で星を探すのも大変だけど、私たちの地元のちいさな書店ではまだ欠片も耀いていない。

 でも。
いつかきっと。
この浪打つ星たちが各地で耀いて、本物のスターになれること。
私たちは願ってるし、応援するよ。

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2012.06.08

「星海社新書」のレビュー

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星海社新書

新星

レビュアー:ticheese' NoviceNovice

 本屋にて、背表紙を指でなぞりながら目的の本を探す。まだできたてのレーベルは刊行数が少ないので見つけるのに苦労する。
 表紙カバーは作品の顔。そして背表紙はレーベルの顔。
 私にとってなじみ深いライトノベルでいうと、緑の背表紙はMF文庫。青い背表紙はガガガ文庫。電撃文庫くらい作品数と人気と本屋での本棚選挙率の高いレーベルなら作品毎に色を分けられる。
 カラフルでレーベル毎、作品毎に主張し合うライトノベルと違って、新書の背表紙はどれも表情が少ない。目的のレーベルを探すなら、背表紙下部のレーベル名を見なければいけない。
 そんな中でちょっと目を引くワンポイント、星が目に入ったら星海社新書。
 刊行順に振られたナンバーがさらに個性を引き立てる。
 ナンバーがもっと大きくなるまでは、星を探して背表紙を指でなぞる。

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2011.12.20

「星海社新書」のレビュー

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星海社新書

こだわり

レビュアー:yagi_pon NoviceNovice

星海社新書もやっぱり、カバーをとった方が好きだ。
そういえば、第一場で星海社文庫についてのレビューを送ったので、
こうして一周りして星海社新書についてのレビューを書いていると、
なんだか感慨深いものがありますね。

星海社新書のデザイン、詳しくはジセダイのブログを見てね!
http://ji-sedai.jp/editor/blog/post_17.html

私が触れたいのは2点ですね。

まずは、斜めストライプ。
なにがいいって、3冊を本棚に並べたときに、
きれいにストライプが並ぶところですよね。
いや、同じ型なのだから当たり前なのかもしれませんが。
並べると、本がきれいに並んでいる以上の美しさがあります。
ぜひ、カバーを外してお試しあれ。

そしてもう一つ、背表紙。
外して見た方はお分かりかと思いますが、
タイトルの文字が中央ではなく、右寄せなんですよね。
小さなこだわりなのだけれど、
今までの新書にはない新しさで、スタイリッシュ。

カバーを外した星海社新書は、
いちいちかっこいいんですよ。

カバーを外したところのデザインって、
売るときには見えない分、
おそらく手を抜こうと思えば抜けるところじゃないですか。
だからこそ、こういうところに力を入れたモノづくりをしてるのって、
いいなって思います。

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2011.12.20


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