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読者レビュー

銅

星海社新書

新星

レビュアー:ticheese' Novice

 本屋にて、背表紙を指でなぞりながら目的の本を探す。まだできたてのレーベルは刊行数が少ないので見つけるのに苦労する。
 表紙カバーは作品の顔。そして背表紙はレーベルの顔。
 私にとってなじみ深いライトノベルでいうと、緑の背表紙はMF文庫。青い背表紙はガガガ文庫。電撃文庫くらい作品数と人気と本屋での本棚選挙率の高いレーベルなら作品毎に色を分けられる。
 カラフルでレーベル毎、作品毎に主張し合うライトノベルと違って、新書の背表紙はどれも表情が少ない。目的のレーベルを探すなら、背表紙下部のレーベル名を見なければいけない。
 そんな中でちょっと目を引くワンポイント、星が目に入ったら星海社新書。
 刊行順に振られたナンバーがさらに個性を引き立てる。
 ナンバーがもっと大きくなるまでは、星を探して背表紙を指でなぞる。

2011.12.20

のぞみ
「そんな中でちょっと目を引くワンポイント、星が目に入ったら星海社新書。」この一文のリズム感が気に入りましたわ!
さやわか
おっしゃるとおり、リズム感のある面白い書き方をされています。散文詩的でもあります。それだけに少し主張が控えめにすぎるきらいもありますが、一般的な読者が読んでも意味が分からない文章というほどのことはありません。こうした書き方はレビュアー騎士団の中にあって特異な存在感を示すことができますが、それが即座に高得点にむすびつくわけでもないのが難しいところではあります。ともあれ、ここでは「銅」として高い評価を与えましょう!

本文はここまでです。