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「ハミ出す自分を信じよう」のレビュー

銅

ハミ出す自分を信じよう

荒俣さんの奥さん美人ですよね

レビュアー:ヴィリジアン・ヴィガン WarriorWarrior

 著者である山田玲司は、250人を超える才人にインタビューした経験から、「周りに合わせて空気を読んでいるだけではダメだ」と語る。
 エジソン、ダーウィン、黒柳徹子、水木しげる、柳美里。
 成功した人達も、その昔は学校や集団に馴染めず「ハミ出した」存在だったのだと。
 だが、私は読み終えて不安を覚えた。
 世の中に「ハミ出して」いる人は沢山いて、たまたま成功した人達ばかりを例に出されてもなぁ、という不安である。
 学校や社会と馴染めず、自分を信じていたけれど野垂れ死んだ人もうんざりする程存在するに違いないのだ。
 よって、「こんな自分で良いんだ」などとは少しも思えず、むしろ「ハミ出す自分を信じ続ける」ことの難しさが提示されているように感じた。
 だが、「ハミ出す」ことのゴールは成功することではなくて、自分のやりたいことを我がままに、ときに柔軟に対応しながら追及することである。
 自分の得意分野をひたすら掘り下げてゆけば、いつか社会と関わるための貴重な道具になる可能性だってあるだろう。
 楽観は危険だ。そもそも「ハミ出す」ような奴は「続ける」ことが苦手だったりする。
 でも、恐れることなく自分を信じ「続けて」みよう。そうしておけば、例え野垂れ死んだとしても、後悔はしないはずだから。

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2014.01.29


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