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「ミス・モノクロームさん」のレビュー

銅

リヨ『ミス・モノクロームさん』

普通ではないアイドル漫画

レビュアー:USB農民 AdeptAdept

 アイドルを題材にした漫画は世の中にたくさんある。しかしこんな漫画は見たことがない。
 ヒロインはアイドルを目指すアンドロイド(?)で、女マネージャーと二人三脚でアイドルとしての成功を目指していく。このストーリー自体はアイドル漫画としておかしくはないと思う。けれど、本編を読んでみると、そのほとんどはアイドルと無関係の活動が描かれている。
 ファミレスへ入り、ドリンクバーとテーブルの間を嬉々として往復するモノクロームさん。東京ドームの天辺からドーム内を覗くためにドーム外壁(そこはなぜか雪山だ)を登るモノクロームさん。マラソン勝負がカートレースに変更され、スタート直後にクラッシュしてカートを壊し、最終的には自分の足で走ってぶっちぎりで優勝するモノクロームさん。歌で人心を掌握するモノクロームさん(これはちょっとアイドルっぽいか?)。歌でマイクロウェーブを照射するモノクロームさん(これはちょっとアンドロイドっぽいか?)。
 なんというか、モノクロームさん、普通のアイドルではない。しかしおもしろい。モノクロームさんの活動がアイドルかそうでないかなど、あまりに些細なことなのかもしれない。

(余談ですが、wikiの「アイドルを題材とした漫画作品」の項目には、「ミス・モノクロームさん」はありませんでした……その辺も、モノクロームさんが普通のアイドルではないことを物語っている気がします)
(しかし、同じ項目に「大日本サムライガール」はあるのにな……)
(2014年6月5日時点)

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2014.06.18


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