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読者レビュー

銅

星海社新書

浪打つ星を求め見ゆ

レビュアー:ラム、ユキムラ

 吸い込まれるように立ち寄った書店の、新書コーナー。
背表紙を順に眺めていって、やがて見つけるひとつの星。
 一冊の本にひとつずつ。
書店で耀く、印刷されたスター。
名実共に【スター】になればいいなって考えながら、一冊 棚から抜き取る。
表紙をめくろうとして、誤ってカバーだけめくっちゃう。
そこには無表情な原色ではなく、絶妙に構成されたデザインが眠っている。
 よきかな、よきかな。

 題名が気になった本の中身をざっくり(ざっくりでいい?)チェックして、お持ち帰り決定。
もっかい本棚を見て、あまたの本の中の星たちを一望する。
 いま、この星たちが耀いている場所は少ないかもしれない。
大きな書店で星を探すのも大変だけど、私たちの地元のちいさな書店ではまだ欠片も耀いていない。

 でも。
いつかきっと。
この浪打つ星たちが各地で耀いて、本物のスターになれること。
私たちは願ってるし、応援するよ。

2012.06.08

のぞみ
感動ですわ~(*TωT)うっ…あたたかい気持ちが伝わってきて、胸が熱くなってしまいましたわ。
さやわか
あー、これはなかなか泣かせるレビューですな。「銅」といたしましょう。うまいという言いかたをしていいのかわかりませんが、全く関係のないレビューの読み手も、星海社新書を応援するという情にほだされるような書き方ができているのがいいです。
のぞみ
本を手に取る情景がいいですわね。
さやわか
そうそう、そこです。小さな書店で星海社新書のあるスペースを見つけて、路傍の花を見つけたような、応援しようという気持ちになる。そのイメージが美しくていいのではないでしょうか。ただ半面、それ以外の段落は、もう少し言葉を補ってあげた方が星海社新書というものを知らない読者にもわかりやすく読めたかなと思いますぞ。文章全体の流れとしては、初めて星海社新書に触れる人の視点から書き始めつつ、書店に入っていって、星海社新書を見つけて、そこから自分の応援する気持ちをスッと出してシンクロさせてあげる。そうするとよりうまくなるはずです。ともかく、これは「銅」に十分な内容でした!

本文はここまでです。