ツイ4 『第54回 ツイ4新人賞座談会』 #0012

『第54回 ツイ4新人賞座談会』

惜しい作品多数も、あと一歩届かず!

作品No.0012 KMT(キャトルミューティ)ラレ男子アブ田くん 樫尾了

作品No.0012「KMT(キャトルミューティ)ラレ男子アブ田くん」樫尾了

石川 キャトルミューティレーションとアブダクションの違いがいつもわからなくなる。これは前者でいいやつですか? あっ、でも名前「アブ田」だから両方ということか……。

丸茂 みなさん宇宙人好きですね。社畜の辛さをユーモラスに描くのであれば、異世界に転生させるとか、もっといい方法があるのでは。

太田 表情の付け方がいいですね。ただ、本数を重ねるにつれ、疲れや飽きのせいで絵がその魅力を失ってしまっているようです。細かいところをまあいいかな、で済まさず、きちんと最後まで駆け抜けてください。

片倉 主人公のアクが強くて勢いがありますね。先輩キャラはそこまで本筋に絡んでこないので、登場させる必要はなかったかと思います。

石川 この作品に限ったことではないのですが、みなさん「描きたいことを思いついたそばから描きすぎ」な気がします。4コマ10本ってけっこう少ないので、エピソードの軽重やメインテーマは何かなど、あらためて「この10本でプレゼンしたいもの」をじっくり考えてからペンを執ってみてほしいです。

櫻井 社畜ネタはある意味定番なのですが、宇宙人頼みの救済となると、読者にとって共感ポイントがないのが難点ですね。宇宙人も、もっと人間っぽい造形にしたほうが広がりがあったかも知れません。

岡村 コミカルな明るい表現はgoodです。作中で起きていることはしっかり読めばわかるのですが、逆に言うとしっかり読まないとわからなくなってしまう印象です。構成そのものをわかりやすくシンプルにするのと、作品を読んでこのキャラを読者にどう思ってほしいかは、しっかり考える必要があります。