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カテゴリ: 渋谷/道玄坂で新聞を配る小説家・小柳粒男 二十四歳の地図

2012年4月

いつかあなた方が気付くその日が来るまで

配達の人らと話していると、アニメや漫画の話になることが多い。三月に辞めてしまった人なんかは、一時期『Fate/Zero』の話をしていたし、会話のなかに「星海社文庫」という単語が出てきたりもしていた。

その辞めてしまった人の部屋には、漫画やゲーム機本体が大量にあり、いくつかあったダンボール箱の中には大量の文庫本に混ざって『パンドラ』という名の雑誌があったりした。ちょっとペラパラめくると、「小柳粒男」「くうそうノンフィク日和」なんて単語があったりする雑誌だ。

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待っていて

今日からの執筆および日記は、頂いたちゃぶ台のうえに新型パソコンを載せて書いている。床の上に置いていた頃とは、キーボードを打つ速度が明らかに変わった。書きやすくなっているのだ。長編を書いていくためには、この書きやすさは必ず深い意味を持ってくる。

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上京作家

ニコ生では、佐藤さんの話を皮切りに、上京についての話が主に語られた。

僕が上京した経緯についてや、北海道でいかにぬるま湯につかった生活をしていたなのか、などについても、だ。

当事者である僕にとっては耳の痛い話も多いが、僕のような立場の人から、年齢的に若いすべての人が見て聞くべき話が山盛りの放送だった。

 

誰にも分からない五年後の自分のため、小説を書いていく決意を新たにした。

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友達な作家

開店から数時間して、瞬間的にお客さんが立て続けに来店してきた時間帯があった。

感覚的に大丈夫、と思える瞬間を探しながら接客を続けたが、細かいミスは減らなかった。

 

注文の際に、コーヒーやアイスコーヒーが何杯出たのか確認するためにメモを取ることになっていたのだが、それの書き損じがあった。

一度や二度の書き忘れではない、ということがこの問題のすべてだった。

AをやったらBをする。BのあとはCをやる、というが基本の流れなのだが、AとBが終わった段階でCの存在をすっぽり頭の中から忘れている。そんなミスが多かった。

 

接客に関しても終盤に近づくにつれ、ひどくなっていった。

疲弊している様子を隠さず、舌足らずなのに早口になっていて、ずいぶんお客さんに気を使わせてしまったと思う。

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