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テーマ 気分が落ち込んだときにはコイツが必要だ……

過去のレギュラーセレクター

音楽がふたつ、酒がふたつ、映像DVDがひとつ、というセレクトになりました。これまでの回答には、映画を選ぶ確率が高かったのですが、ここにはそれが入ってないですね。気分が落ち込んだとき、自分は映画を観ないらしいですね。音楽と酒に走る傾向が高いようです。なかなか、そういうとき、物語を読み解く方向にはいかないんでしょうかね。落ち込んだときは、ニコニコ動画のゲーム実況とかよく観てますけど、Amazonで売ってるようなものじゃないのでセレクトできませんでした。

輪廻交響楽芸能山城組

落ち込んだときは元気の出るような作品って僕は無理です。心がついていかないというか。「元気だせよ!」とか言われてもそうかんたんに心は上向きにならないです。勘弁してほしいです。そこでこの音楽です。映画『AKIRA』のサントラで有名な芸能山城組のCDです。大友監督はこの音楽を聴いて芸能山城組に『AKIRA』のサントラを依頼したらしいですよ。それが無理だったらこの音楽を映画につかわせてほしいとまで言ったとか言わなかったとか。落ち込んだとき、真っ暗な部屋でヘッドフォンでこのCDを聴いています。あの世につれていかれるような心地になるんです。一度死んで、でも最後には生き返るイメージがもてるんです。

クレッシェンド湯川潮音

このアルバムに収録されている「ここから見る丘」という曲が好きなんです。くりかえし聴いています。ここ数年で一番聴いている女性アーティストなんです。家内は湯川潮音さんに取材でお会いしたことがあるらしいですよ。うらやましい! あと、湯川潮音さんのお父さんも有名なミュージシャンなんですが、某出版社の担当編集者はその人の付き人をしていたそうです。その編集者は、子どものころの湯川潮音さんにも会ってたそうですよ。ここ最近の自分は、矢野絢子さんの「てろてろ」と、湯川潮音さんの「ここから見る丘」で出来ている気がする。

バドワイザー 350ml×24缶バドワイザー

落ち込んだときはひとまずビールで酔っぱらうことにしましょう。僕は銘柄へのこだわりがないので、ビールなら本当はなんでもいいです。日本製のビールも全部大好きです。父の日には実家にザ・プレミアム・モルツをケースでおくっておきました。でも、なんとなくここではバドワイザーをセレクトしてみました。天気のいい日に、真っ昼間からビールを飲みながら仕事すると気持ちいいです。それが可能な職業で良かったとおもいます。

乙 紅乙女 胡麻25°1.8L紅乙女

胡麻を原料にした焼酎です。僕の実家の近所で造られているお酒なんです。幻冬舎の『パピルス』という雑誌に、たまに広告が載ってますよ。名前に「乙」の字も入っていますし、なんだかえこひいきしちゃいますね。僕は焼酎だったら翌日もだいじょうぶな体質なんです。みんなでこれを摂取して、部屋の片隅で膝をかかえながら、落ち込んだときの例の頭をおさえつけるようなヤツが通りすぎていくのをじっと待ちましょう。

麻理子の部屋大江麻理子

酒でも救われないような重症患者はこのDVDを観るしかないですね。テレビ東京の女子アナウンサー、大江麻理子さんが、ひたすら犬とたわむれるというDVDです。僕はこのDVDの存在を友人の定金伸治先生におそわりました。そんなDVDを買うなんて変態じゃないのか? とおもいながらさっそく自分も購入してみました。ええ、家内が白い目をしていました。大江さんとは、生まれた年月日と出身県がまったくおなじなんです。78年10月21日の福岡県出身なんです。

乙一さん

78年生まれ。小説家。96年、栗本薫らの推挙を受けた『夏と花火と私の死体』で鮮烈なデビューを飾り、03年の『GOTHリストカット事件』で本格ミステリ大賞を受賞、人気を不動のものとする。

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