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テーマ ベスト・オブ・2011

レギュラーセレクター 曜日

というわけで最終回。みなさんさようなら。またすぐに会いましょう。そう、僕たちは生きている限り、またすぐに会うことができるし、「本年度ベスト作品」について話すこともできるわけです。でも……もしかしたら、もしかしたら僕は、あるいはあなたは、来年の「本年度ベスト作品」について話せなくなっているかもしれません。恐れるなかれ、いつかその日はくる。それまで精いっぱい、書いたり読んだりしようじゃないか。みんな死ぬなよ!

NEX-5NSONY

今年も大量のデジカメが投入されましたが、ベストを挙げるとなると本機になりましょうか。どんなに美麗な被写体でも地獄に一変させる腕前を持つ佐藤ですが(笑)、本機のエフェクト機能と妙にウマが合いまして、ようやく人様に見せられるものが撮れるようになりました。あ、でも絶対に見せませんよマジで恥ずかしいから(苦笑)。

クレープを二度食えばとり・みき

本書には収録されていませんが、『パシパエーの宴』に衝撃を受けたまま書いた小説でデビューした以上、とり・みき作品から逃れることはできないようです。ここに収録された全7作品は、佐藤では思いつけません。なのに不思議と、「こういうの書きたい。というか既に書いた気がする」なる感覚に陥るのです。巻末のあとがきを読み、その謎が氷解。とり・みき作品には、ストーリーを書く「恥ずかしさ」が描かれているのです。

スティーブ・ジョブズⅠ・Ⅱウォルター・アイザクソン

この原稿を書いている時点では発売されていませんが、そんなことはどうでもよろしい。人は不意に生まれ、不意に死にます。もういちどくり返す。みなさんさようなら。またすぐに会いましょう。

佐藤友哉さん

1980年生まれ。作家。『フリッカー式 鏡公彦にうってつけの殺人』でメフィスト賞を受賞し、「戦慄の19歳」としてデビュー。2005年、『1000の小説とバックベアード』で第20回三島由紀夫賞を受賞。本年『デンデラ』が映画化され、6月より公開される。愛称は「ユヤタン」。

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