テーマ 自分の人生が映画になるとしたらエンディング曲は何?
レギュラーセレクター 火曜日 釣巻 和さん
2011.11.01
この映画、開始24分くらいまでは観たんですが、今のところたいして面白みも波瀾万丈さもありませんので、お客さんはいらないんじゃないかしら。…と思うんですけど、そこは宣伝部長としては言えないな…うーんこの先の人生、何があるかわからないじゃない?…という、そこにかけてみてはいただけませんか? うまくいけば残り60分くらいある予定なんですけど、もしかしたら唐突にエンディングってことも…あったらごめんなさいね。
日本昔ばなし 〜 にんげんっていいな〜TVサントラ
エンディング? いや、個人的にはその後があってもいいぞというわけでこれです。つまり幽霊視点で!にんげんっていいな、です。エンディングでは幽霊になったわたしが人間達を羨ましがる、そういうラスト…からの第二部。そうでもしないとこの映画、ウリがいっこもないんじゃないかと思ってねえ…。むしろ、そこからが本編なんじゃないかねえ、と思っています。
流浪の民〜シューマン:合唱曲集ノイマン(ホルスト)
わたしたちはみんな、何処に行くのかな? 何処かに行きたくて生きてるのかなあ。それとも此処に居たいのかな。わたしにはわからないのです。けれどひとは、みんな何処かに行きたがっているように思います。山? 海? 空? もっとさきの宇宙…? それとも、それは誰かの心の中に? ふしぎ。生まれ落ちたその場所に留まっていられない事だけは確かで、わたしは勝手ながら、すべての人間たちのエンディングに、流浪の民があるような気がしてなりません。
スーダラ節植木等
忘れもしない7月の或る日。祖父の葬儀が終わり親族を乗せた帰りの車内で父がかけたCD。それが…これ。…そのときの車内の空気の凍り方がはんぱじゃなかった事を是非とも察していただきたい。祖父の名誉のため言いますが、本当に厳格な、わたしの知る人の中では随一の頑固者で、他人にも自分にも厳しく、しかし孫にはとかく優しいじいさまでした。スーダラ節なんか、もう、似合わないどころか、じいさま怒りそう。ただ、ひとつ言えるのは、じいさまにも、わたしにもきっと似合わないこの曲が、実はけっこー好きだっていうこと。人生のエンディングにしたいぐらいには、好きだって、いうこと。
釣巻 和さん
87年生まれ。漫画家。代表作に『童話迷宮』『くおんの森』『水面座高校文化祭』などがある。2010年11月に坂本真綾の満月朗読館・第三夜『ベッドタイム・ストーリー』(著・乙一)にイラストを寄せ、その繊細な絵筆によって多くの視聴者を魅了した。
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