5人の執筆陣海法紀光が語るイース 「アドルの足跡を探し求めて」

アドルは、どこまで歩いていったんだろう?

あの日、PC98版の『イースⅡ』をクリアしてから、ずっとそれが気になっている。

『イース』の主人公であるところのアドル・クリスティーン。彼は『ロマンシア』のファン・フレディ王子に続く、『ドラスレ』以降のファルコムRPG二番目の「名前のある主人公」だ。

アドルはゲームにおける僕たちの分身であると同時に、無数の語られない冒険を持つ一人の人間でもあった。一見してファンタジー世界でありつつも、現実の歴史との接点を暗示するイースの世界と、そこに記されたアドルの冒険。折に触れて、世界地図に、年表にアドルの足跡を探し求めるようになった。

今回、お送りするのも、私が見つけたそんな足跡の一つだ。楽しんでいただけると幸いである。

海法紀光のベスト・オブ・イース『イース(PC98版)』

古い思い出で恐縮ですが、ヨグレクス&オムルガンに苦戦して、ダルク・ファクトで何度も宇宙空間にたたき落とされまくった時でしょうか。蓄積される身体的疲労にアドレナリンの大量分泌で脳だけが覚醒する中、繰り返されるBEEP音源(PC98ユーザーでした)の単調なミュージックが流れ、トリップにも近い状態で、ひたすら死にまくったあの時。ようやく倒して、昇る朝日に目をこすったあの時が。やはりベストとなるでしょうか。

イーストリビュートより
『此処より彼方へ、彼方より此処へ』
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海法紀光

海法紀光

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ライター/ゲーマー/翻訳家/ノベライズ作家。漫画『がっこうぐらし!』の原作、ゲーム『ギルティクラウンロストクリスマス』のシナリオ協力、アーケードゲーム『ガンスリンガーストラトス』のモバイルノベル、アメコミ『ウォッチメン』の翻訳(共訳)、人気ゲームのノベライズ『朧村正鳥篭姫と指切りノ太刀』など、多方面で活躍中。TRPGとアメコミ好きでも知られる。

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