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テーマ 自分の人生が映画になるとしたらエンディング曲は何?

レギュラーセレクター 曜日

このお題って、つまり死ぬ直前に流れる曲ということでしょうか。そういえば、仏教の中では、死ぬ時に、いいにおいがして、いい音楽が流れるとかいう考えがあったそうですね。まあ、平安とかそういう時代の価値観のはずですが。

アナザー・モーニングthe pillows

死は「生とは違う状態」としか定義できなくて、それは新しい始まりであるのかもしれない、そんなことをこの曲を聞くと思います。たぶん、自分が初めてピロウズを知った曲。小学校高学年か中学校の頃のラジオだったと思います。自分が死ぬ時には周囲の人には笑っていてほしいな。

Wondering黒沢健一

なぜかこの曲を聞くとキリスト教を思い出す。静かなところから、だんだんと激情に向かっていく、でもその激情も荒々しくはなく、神聖ですらある、そんな奇跡のような曲です。力強く生きるということが、どういうことか考えさせてくれる一曲。必ず正座しながら夜に聞きます。

『オーロラになれなかった人のために』より、田舎の生活スピッツ

どうせなら、とことん感動的なさよならをしたいと思ったら、この曲しかないでしょう。この歌詞に書かれている「田舎の生活」は現実にはかなわないことが前提になっています。だからこそ、物悲しく、美しい。人間が大昔から持っている琴線に触れてくる名作。

森田季節さん

84年生まれ。作家。2008年、『ベネズエラ・ビター・マイ・スウィート』(MF文庫J)でデビュー。他の作品に『ともだち同盟』(角川書店)、『不動カリンは一切動ぜず』(ハヤカワ文庫JA)、『お前のご奉仕はその程度か?』(GA文庫)などがある。今最も注目される新鋭の一人。書き下ろし新作『エトランゼのすべて』は星海社FICTIONSより好評発売中。

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