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僕は、自分で計画を立てて旅行をした事が一度もありません。そういうのが本当に苦手です。海外も、アニメのコンベンションで招かれた時以外、ほぼ行った事がありません。自発的に行ったのは、2004年にフィンランドとドイツで立て続けにコンベンションに招かれた時、帰国するのが面倒でフィンランドからフランスに飛び、ツール・ド・フランスを観戦してドイツに行った時と、2008年にイギリスに行ったくらいです。どちらもつくりたい物語のための取材でしたが、なかなか書く時間がつくれずにいます。まずい。

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海外旅行。非現実を手っ取り早く獲得するのにうってつけなこの文化は世界に歓迎され、我が国では年間一千万以上の人間が、パスポート片手に海外へ飛び立っています。このような常識がある中で恥ずかしい告白をしますが、佐藤は日本から出たことがありません。それでも各国のガイドブックなどは持っていまして、未知なる国への思いを馳せては家から出ない日々を続けています。「文字の中にだけ存在する国」というものがありまして、植草甚一のニューヨーク、澁澤龍彦のフランスなどは筆頭でしょうが、そのような、「今はもう失われた、或いは最初から存在していない幻の国」を読むのも、ずいぶん楽しいものですよ。

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星海社を始める前の話になるけれど、実は僕には一年くらいかけて「世界編集者武者修行」の旅に出るという計画があった(実現はまだあきらめていないぜ!)。要は、「アラスカNo.1の語り部に会いに行く」みたいな冒険出張を真剣にやりたかったのだ。あのころの僕は、世界各地のガイドブックを一気に15万円分くらい買った。そんなわけで、僕は世界のガイドブックにはちょっとばかりうるさいのだ。

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以前は海外旅行にまったく興味がわかなかったんですよ。自宅にいるのが大好きですから。海外なんて、危険な目にあいそうじゃないですか。英語も僕はちっともできないんです。だけど、仕事の関係でいろいろな国に出かけてかんがえをあらためました。海外に行って、その地面に立つというのは、衝撃的な体験でした。はじめて行った海外旅行で、韓国と北朝鮮の軍事境界線に行ったんですよ。あの殺伐とした空気、素敵でしたよ。ほかの国に出かけることで、日本という国がようやく見えてくるような気がしました。ここでは『地球の歩き方』と『ことりっぷ』しか挙げてませんが、もっといろんな種類のガイドブックを挙げた方がよかったですかね。まあいいか。

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行ったことのある国っていくつあるんだろう。30くらいかな。行ったことがない国はいっぱいあるし、行ったことがあっても、1つや2つの都市だけだったりする。この世界に、まだ知らない場所があるというのは、人生の大きな楽しみだ。ここでは少し捻って、前から行ってみたいと思っている「ホテル」や「リゾート」を挙げた。だから、挙げた本と内容が多少ずれているが、興味を持っていただけたらぜひ「リゾート名」を検索してみてほしい。趣旨、ずれまくりだけど。


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