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テーマ ザ・岩波書店

レギュラーセレクター 曜日

日本「最高」の出版社って、やっぱり岩波書店だと思う。この意見に異論がある人は……あまりいないのではないだろうか。滲み出る風格と孤高が他の出版社をよせつけないからだ。ベクトルは全然違うけれど、星海社も、いつか、かくありたいものだ。今回のセレクションは、あえて「岩波文庫」のみで選んでみた。

ナポレオン言行録ナポレオン・ボナパルト

やっぱり、この一冊は外せない。僕はなんだかんだ言ってナポレオンが大好きなのだと思う。僕の速度重視の決戦思考は彼の影響がきわめて深いと思う。いつか、数十人くらいの腕利きそろいの編集者を集めて、日本やアジアのみならず、世界を舞台に一勝負打ってみるというのが僕の夢で、その夢を実現しているであろう未来の僕の座右にも、この一冊が必ずあることだろう。

こころ夏目漱石

岩波以外で読む気がしない本がいくつかあって、たぶんその代表となるのが、この一冊。きっとあなたもそうではないでしょうか?

地獄の季節ランボオ

以前、島田荘司さんが、小説家が力を鍛えるために詩を読んでみることを勧めていたことがあるけれど、編集者にとってもそれはきっと同じだろうと思う。まあそういった邪念は置いておいて、たぶん岩波でいちばん熱心に読んだ詩集がこの一冊。こんなに「ザ・中二病」なタイトルの詩集って、世界にきっとふたつとないよね。大好きです。

太田克史さん

72年生まれ。編集者。95年講談社入社。03年に闘うイラストーリー・ノベルスマガジン『ファウスト』を創刊。舞城王太郎、佐藤友哉、西尾維新らをデビュー当時から担当する。10年、未来の出版社を目指し星海社を設立。代表取締役副社長に就任する。

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