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テーマ MY「古典」

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真の「古典」となる条件はたったひとつで、それは「常に新しい」こと。そんな五冊を集めてみた。

風姿花伝世阿弥

座右の一冊。才能について、そして才能をプロデュースすることについて、これだけ深い洞察を果たした一冊は世界中を見回しても存在しないのではないだろうか。必読の書。

戦争史大観石原莞爾

過去の歴史を学ぶということは、同時に、未来を洞察するということとイコールであってほしい。そういった意味で、過去の戦争の歴史から来るべき未来の戦争の有り様を予見したこの『戦争史大観』は、実に数多くの示唆を読者に与えてくれる。石原莞爾は栄光も蹉跌も、そのすべてを含めて興味深く、好きな人物である。

韓非子韓非

司馬遼太郎の言葉だったと記憶しているが、漢民族の民族的頂点は春秋戦国時代から前漢にかけての時代にすでに果たされてしまっているという意見に、この時代に活躍した諸子百家の著作を読んでいるとつい賛成してしまいたくなる。「戦争」が数百年の長きに亘って連続的(!)に続き、常態となってしまった時代の人間でなければ書けない本といった意味で、『韓非子』はまさに「諸子百家の時代」を代表する一冊であると思うし、徹底したリアリズムから「人」を抉り切った“究極”とも言える本。好きな本です。

新編宮沢賢治詩集宮沢賢治

賢治は本当はとても「怖い」作家なわけだけど、好きですね。彼がものした小説はもちろん好き。『銀河鉄道の夜』も、『グスコーブドリの伝記』も。だけど僕は、賢治は何よりとびきりの「詩人」だったと思っています。こんな「心象スケッチ」を見せられた日には、もう!

ナポレオン言行録ボナパルト・ナポレオン

折に触れて読み返します。好きな言葉は「状況? 状況だと? 状況は俺がつくるのだ」。ナポレオンの戦争は欧州全土を舞台にした一編の「詩」に似ている。「それにしても、私の生涯は、なんというロマンであろう!」

太田克史さん

72年生まれ。編集者。95年講談社入社。03年に闘うイラストーリー・ノベルスマガジン『ファウスト』を創刊。舞城王太郎、佐藤友哉、西尾維新らをデビュー当時から担当する。10年、未来の出版社を目指し星海社を設立。代表取締役副社長に就任する。

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