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テーマ 仕事場にずっと置いてある「座右のモノ」

過去のレギュラーセレクター

「座右のモノ」ってどう解釈すればよかったんでしょうかね? 「座右の銘」という意味で、人生に深く影響をあたえたものと解釈すればいいのでしょうか。仕事場には置いてないですけど、その辺はあんまり気にする必要ないですかね。それとも「座右のモノ」というのはそのまま仕事用デスクのそばに置いてあるもの、と解釈すればよかったんですかね? どちらなんでしょうか? ひとまず質問文が、「仕事場にずっと置いてあるモノ」という表現ではなく、「座右のモノ」という風に強調されているので、「座右の銘」的なものを選んでしまいました。「仕事をするとき自分の戒めにするという意味合いのアイテム」という解釈で。ひとまずラジオサーバーは、人生上の重要アイテムでもあり、仕事場にもあるので、問題ないです。

ラジオサーバーオリンパス

僕はラジオというものが好きで、よく深夜放送を聴いているのだけど、リアルタイムに聴くことはほとんどなくなった。今では聴きたい番組を録音してパソコンにデータを取り込み、iPodに入れてウォーキングするときに再生している。そこで必要なのがつまりこれである。AMラジオをMP3で録音して大量に保存しておけるマシーンである。こういうのがずっと欲しかったのだ。ラジオの音声をビデオデッキにつないで3倍モードで保管していたころが嘘のような快適さ! でも高い!

チボリ製のラジオチボリ・オーディオ

チボリ・オーディオという会社が作っているラジオ。なにやらオーディオの世界の伝説的な人が製作にかかわっているらしい。FM放送のクラシック音楽を美しい音色で聴きたい、というかんがえからこのラジオの製作がはじまったらしい。非常に美しい音が出る。アンプをつないだ高級オーディオのような音色だ。ライン入力の端子もあるため、パソコンの音を出力することも可能。芸術品のようなたたずまいといい、これは歴史的な名器。僕はこのラジオが欲しくて、引っ越しをしたどさくさにまぎれて、家内に内緒でこっそりと買ったのであった。

ジョジョの奇妙な冒険 第四部荒木飛呂彦

みんな大好き『ジョジョの奇妙な冒険』。ひとまずここでは四部を中心としたセットを挙げてみた。まだ読んだことのない人は、おもいきって四部から読んでみるのもいいんじゃないかとおもっている。なんとなく入りやすそうな気がするのだ。スタンドという超能力をあやつる主人公たちの戦いを描いた物語。四部の特徴は、舞台が日本の町に限定されていること。その箱庭的な世界と、日常と非日常の混在する感覚はほとんどアート。特に吉良吉影という登場人物が僕は好きすぎて、いつかこういう人の出てくる小説を書いてみたいのである。

のはなしさん伊集院光

伊集院光さんのラジオをずっと聴いている。大学時代に住んでいた地域では伊集院さんの番組が入らなくて苦労した。東京の放送局の微弱な電波をなんとかひろって雑音まじりのものを聴かなくてはいけなかった。深夜にラジオを持って外に出てすこしでも電波が入る場所をもとめてさまよったこともある。車にのって電波の入るところまで移動して聴いたこともある。伊集院さんのラジオがある曜日だけ東京の方に新幹線で出かけようかとさえおもったのだけど、それならいっそのこと東京に引っ越せばいいんじゃないかとおもって上京したのである。そんな伊集院さんのエッセイがこの本にいっぱいつまっているのだ。

バットマン

ティム・バートン監督の『バットマン』が好きだった。もちろん『ダークナイト』も好きだけど、子どものころにくりかえし観て人格形成に大きく影響をあたえたのはこちらのバットマンだった。暗くて、おとぎ話のようで、あきらかにほかの映画とはちがって見えた。そして『バットマンリターンズ』は一作目以上に好きだった。あれはまちがいなく青春の一本だった。まあとにかくバットマンシリーズは全般的に好きなのだろう、と誤解しないでほしい。バートン版の『バットマン』『リターンズ』そして『ダークナイト』の三本が僕のなかで別格。

乙一さん

78年生まれ。小説家。96年、栗本薫らの推挙を受けた『夏と花火と私の死体』で鮮烈なデビューを飾り、03年の『GOTHリストカット事件』で本格ミステリ大賞を受賞、人気を不動のものとする。

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