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テーマ 「雑誌」について語らせろ!

レギュラーセレクター 曜日

はじめておねだりをして、買って貰った雑誌は「なかよし」でした。小学一年生…確か当時は美少女戦士セーラームーンが連載されていたんです。中学に上がり、たくさんの友人が少女漫画雑誌からファッション誌、漫画が好きな子さえ少年漫画雑誌などにうつって行く中、結局中学二年まで「りぼん」を買い続け(「なかよし」から「りぼん」に変わったりはしつつ)…中学三年になる頃には「単行本で好きな作家の漫画を買う」というのを覚え、おこづかいではとても雑誌まで手が回らなくなり、やめました。…実はそれ以来、毎号定期購読した雑誌はありません。そんなわたしが久しぶりに開いても、「いらっしゃい」と言ってくれる存在です。

りぼん

当時、「ケロケロちゃいむ」(唯一のファンタジーでわたしの心のオアシスでした)、「こどものおもちゃ」(子供なりにこの物語のどろっとした核の部分が垣間見えるたびドキドキしました)、「ご近所物語」(アニメも観てたしイラスト集も買いました)、「赤ずきんチャチャ」(当時からセラヴィー先生の歪み方が好きだった)、「ママレード・ボーイ」!(忘れちゃいけない、同居ラブストーリーだよ)挙げきれないけれど、すべてがわたしの青春です。大人になった今、あの頃買えなかった単行本、少しずつ完全版などで買い集めてます…。

少女雑誌ふろくコレクション

忘れられないのがふろくです。毎月「りぼん」は、じいちゃんが買ってくれました。わたしは昔からいい加減な性格なので、組み立て必須なふろくをそこらに投げて、漫画を読むのに必死。わたしが漫画を読み終わる頃、投げておいたはずのふろくが何故か机の上で完成されている…じいちゃんです。うちのじいちゃんは手先が器用な人で、気がつくとなんか作ってる人で、今思えば、かなり気難しいじいちゃん、でも、孫にはやさしいじいちゃんでした。だからわたしは、ふろくが好きだったのですが…おかげでほとんど、自分で組み立てたことが、ありません。

MOE

高校に上がった頃から、今でも、わたしがたまに買うようになった雑誌です。どこを開いても「懐かしい」世界があるようで、気持ちがふわーとしてしまいます。初めて目にする特集ページも「懐かしい」。だから、どんなときも安心して読むことができます。アンパンマンと、ムーミンが心の底から好きなので、この顔が表紙にある号は、大抵手に取ってます。大好きな絵本の世界がそのままで、いつまでもこうしていたいと駄々をこねてしまいそうな、そういう意味では、わたしにとって危険な雑誌でもあります。

デザインのひきだし

これは、グラフィックデザイナーでもある父の仕事場でよく目にする本です。厳密に言うと雑誌…ではないですね。定期刊行されているものとしてわたしの中で雑誌とおなじ区分になっているわけですが…。でもでも、とにかく、見ていて、すっごく楽しい! 見たことのない加工、印刷。さわって、嬉しい! 出版業界の人間じゃなくたって、本を買う時、「いい表紙」なんて思って、所謂「表紙買い」をするような方は、きっととっても楽しめると思います。紙と印刷へのときめきが、ぶわっと広がること請け合いです。

季刊エス

放課後の教室で、友人と二人創刊されたその雑誌をひっそりと眺めたのを覚えています。イラストを描くのが好きな友人が、学校へ持ってきて見せてくれました。そのときのわたしの思いはもう「すげえーこんなに絵がうまい若い人がいっぱいイラスト描いてるの? このままじゃ…プロになれない…!」でした。当時、生きてる時間をめいっぱい描く事に費やしていたいという我が侭を通すには、仕事にするのが一番効率的だと思っていたので、どうしても描く仕事につきたかった高校時代のわたしには、とてもよい焚き付けだったのよ!

釣巻 和さん

87年生まれ。漫画家。代表作に『童話迷宮』『くおんの森』『水面座高校文化祭』などがある。2010年11月に坂本真綾の満月朗読館・第三夜『ベッドタイム・ストーリー』(著・乙一)にイラストを寄せ、その繊細な絵筆によって多くの視聴者を魅了した。

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