ツイ4 『第62回 ツイ4新人賞座談会』 #0003

『第62回 ツイ4新人賞座談会』

星海社10周年!

作品No.1 僕の記憶の人魚姫 海老

僕の記憶の人魚姫

櫻井 主線が太くて見やすい絵ですね。10本が設定の説明で終わってしまったのがもったいないです。

石川 主人公の目的がふたつ(人魚の生まれ変わり探し&元の身体に戻る?)あるのですが、これは前者に絞ったほうがよかったと思います。

岡村 主人公がどういう人物なのかがすぐにわかるのはgoodです。いいお話なのですが、いわゆる不老不死ものとしては既視感があります。何かひとつ「そうきたかー!」と思わせる驚きが欲しいです。

太田 10本でやっていることが「設定の説明」になってしまっているんですね。手段と目的が転倒してしまっているわけです。この10本が過ぎてからのお話を構成して描いてみましょう。

作品No.3 ユーマウォッチャー あイだっジ

ユーマウォッチャー

岩間 1ページごとにツッコめたり、笑えるところがあり、これまでご投稿いただいた作品の中で最も好感がもてました。主人公のキャラクターデザインが中性的で女の子とわかりづらい点はもったいなかったと思います。

片倉 絵の見せ方、構図がすごくお上手ですね。最後までおもしろく読ませていただきました。ただ、ストーリー全体の構成やテーマの魅せ方でもっとおもしろくできる作品だと思うので、もう一息ブラッシュアップをお願いしたいです!

櫻井 4コマ目できちんとツッコミが入っていてよいテンポを作っていると思います。ふたりがもっと関わるシーンを見てみたかったです。

石川 集中してる時の目が本当にキモくて笑いました。なんとなくいい話風に終わっているのですが、結局シュール宇宙ギャグがなんだったのかよくわからない≒楽しみ方がわかりづらいので、ボケとツッコミの黄金パターンを早くに確立されるとなおよかったかなと思います。

岡村 いろいろと惜しいです。主人公が女の子ということは1ページめで明確にわからせる必要があります(僕は、3ページめで「私」という一人称が出てくるまで、男だと思ってました)。あと主人公が基本的に宇宙さんを観察するので8割使っているので、このふたりの関係性が進展していくのをはじめから読みたいです。3ページめの「場外ホームラン」とか4ページめの「しゃもじ」とか7ページ2コマめの絵面とかはすごくギャグセンスがあると思います。

太田 4コマまんがの骨法がわかっている感じのかきぶりで、安心して読めますね。やっばり4コマまんがは4コマめのオチにつきる! 次回もぜひ新しいもので挑戦してほしいです。