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テーマ ベスト・オブ・2011

レギュラーセレクター 曜日

人は少ないけど、カエルと虫がやたら多いところに住んでます、どもども、森田です。今回のお題は今年のいいものを選べというものだそうです。ぶっちゃけ、このお題見た時に、けっこう難しいな……と思いました。というのも、森田は流行にうとい人間でリアルタイムで物事を追いかけることがほとんどなく、数年過ぎてから思い出したように読んだり見たりすることが多々あります。なので今年発売のものを家で探すのにまず苦労しました。そんな中で以下のものをセレクトさせていただきました。どうぞ。

のうりん白鳥士郎

自分がやってるレーベルのシリーズをあげるのは、ポジショントーク丸出しなんですが、本当に面白いのだから仕方ない。自分は評論家ではなく作り手なので具体的なことは書きませんが、現在のラノベの一つの流れの中で間違いなく一番先端にいるという気がします。内容的に賛否両論あるだろうけれど、これからも異様に濃密なギャグを繰り出し続けるシリーズになってほしいです。

百合男子倉田嘘

もう一つ、自分が連載している雑誌のほうから。タイトルがすべてを物語っているギャグ漫画です。最初のうちは、この設定では、そんなに長くギャグをできないだろうと思っていたのですが、なんかどんどんディープになって止まる様子がない。むしろ、雑誌との連動でどんどん悪ノリが進んでいる。読むのが不快な人のために雑誌に切り取り線をつけるというネタまでやったのには、すごいとしか言いようがないです。雑誌自体にここまで愛されているのがわかる漫画って、そうないと思います。

京都府の歴史散歩〈上〉京都府歴史遺産研究会

随時、新版のひとまわり大きなサイズのものを出している歴史散歩シリーズでしたが、ついに京都府も新版が出ました。新版はまったくポケットサイズではないのが難点ですが、旧版はちょっと古いところもあったし、ちょうどいい頃合いかなと。このシリーズで、もっと寺社仏閣に興味を持ってくれる人がいればありがたいなと思っております。ちなみに森田は京都の上巻と中巻はほとんど全部まわってます。そこは『エトランゼのすべて』の圭介とほぼ同じです。あんなにリア充ではありませんでしたが……。

森田季節さん

84年生まれ。作家。2008年、『ベネズエラ・ビター・マイ・スウィート』(MF文庫J)でデビュー。他の作品に『ともだち同盟』(角川書店)、『不動カリンは一切動ぜず』(ハヤカワ文庫JA)、『お前のご奉仕はその程度か?』(GA文庫)などがある。今最も注目される新鋭の一人。書き下ろし新作『エトランゼのすべて』は星海社FICTIONSより好評発売中。

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