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テーマ いつもバッグに入れて持ち歩いている「ギア」

過去のレギュラーセレクター

そもそも携帯電話すら自宅に置き忘れて各方面に迷惑かけまくったりする私である。買い物しようとアキバまで出かけたら財布を忘れて愉快な国民栄誉賞漫画なんて事態もしょっちゅうだ。昔から腕時計すら身につける習慣が馴染まず、いっつも外して何処かに置き忘れてそれっきり、なんてなことを繰り返してきた。突き詰めて考えると、私が肌身離さず持ち歩くモノって結局パンツぐらいなもんじゃあるまいか。まぁともかく今手元にあるバッグをひっくり返し、出てきた諸々を検めてみるとしよう。

Let's note LIGHT CF-Y5パナソニック

いわゆる仕事の生命線。所詮はライター業なのでハイスペックなマシンが必要なわけでもなく、作業はすべてノートPCで事足りる。私は常にこいつをトートバッグで持ち歩き、自宅で会社で、車内でファミレスで、ちまちま書いて削ってまた書いて、に明け暮れている。既にけっこう古い機種になってしまっているらしいが、現状でも不満は皆無。こいつで戦って生き延びていられるんだから、いいじゃない。とりあえず手元にある機械で何とかする、というサバイバル精神を、私はボトムズでキリコから教わった。

龍角散ののど飴ユーハ味覚糖

私は人一倍喉が弱い──のかどうだか確証はないのだが、幼い頃に小児喘息を患っていたトラウマで、喉の異常というものに一際過敏に反応してしまう。なのでのど飴の携行は必須。とりわけこの「龍角散ののど飴」がフェイバリットである。フルーツ味とか論外。のど飴はもっと薬っぽくないと! プラセボ的な意味で! それ考えるとヴイックスドロップの方がより正解なんだろうが。「龍角散ののど飴」はあの周りについてる粉がいいのよ。アレ何なんだろう? まさか龍角散そのものなのか?

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これまた喉が弱いという過剰な思いこみのせいで、私は常時ちびちびホットドリンクで喉を湿らせていないと落ち着かないという性癖がある。これが職場ならマグカップを用意して給湯室を往復してれば済む話なのだが、近頃はアニメの仕事が増えてきたせいで、脚本会議やらアフレコ立ち会いやら、長時間余所の仕事場で缶詰になることが増えてきた。そんなシチュエーションで欠かせないのが携帯魔法瓶。魔法瓶でティーバッグ紅茶を淹れると、結果的に長時間煮出すのと同じことになり、一袋でがっつり濃くなるので大変経済的。

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こんな私もへっぽことはいえモンスターハンターの一員。MHP3旋風吹き荒れる現状においては、外出時にこいつがポケットに収まっていない日はない、と言っても過言ではない。言うなれば砥石にしてこんがり肉。凍土におけるホットドリンクであり、火山におけるクーラードリンクにも相当し、うっかり忘れてきましたなどという言い訳は通用しない必携アイテムなのである。やっぱMHP3はヤバい。オンライン集会場に行かなくてもポッケ農場でアイルーと戯れているだけで充分楽しいという悪魔のような時間泥棒ゲームである。

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目下「スマートフォン活用しまくりのサイバーライフを満喫するナウいヤング」へと華麗な転身を遂げるべく、社長のお下がりを借りて使っている状態。初めは使いこなせるか不安だったけれど、なんだかんだで持ち歩いてないと不安を感じるぐらいには、生活に密着してきた感がある。コレ持ってるだけで道端で迷子になる心配はもうないし、食事中、就寝中、所構わずネットを参照できるようになったのも心強い。でもいちばんのお気に入りは「Lock'n'Roll」かもしれん。気がつけばバッテリーが干上がるまで遊んでいたりする。

虚淵 玄さん

72年生まれ。小説家、シナリオライター。ゲーム制作会社ニトロプラス所属。ゲームには『鬼哭街』『沙耶の唄』、小説には『Fate/Zero』『白貌の伝道師』などの代表作があり、独特のヒロイズムに貫かれたハードボイルドな作風でファンを魅了している。

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