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テーマ 日本人として驚いた「海外作品」

過去のレギュラーセレクター

最近驚かされた「海外作品」といえば、アメリカ発でもイギリス発でもなく韓国発のK-POPです。ヨンさまも、東方神起もスルーしていた僕ですが、なんとなくつけていたMTVで流れた2NE1のPVに目を奪われて以来すっかりはまってしまい、BIGBANG、2NE1、Brown Eyed Girls、KARA他が出演したさいたまスーパーアリーナのショーケース的コンサートにも足を運ぶほどに。テクノ・エレクトロニカの終焉以来、音楽に新しさを感じられなかった西島が魅力的なK-POPを紹介します。

GD & TOP Vol.1GD & TOP

BIGBANGのラップ担当G-DRAGONとT.O.Pの二人が組んだヒップホップ・ユニット。最先端のエレクトロサウンドと高いファッション性。アート作品の引用の妙。どれをとっても文句なくかっこいいです。アルバムのジャケが破格に豪華で、90年代のコーネリアスのやりたい放題感を彷彿とさせます。または、アジアン・アイドルの姿をしたカニエ・ウエスト。K-POPの最高到達点。

SOUND-GBrown Eyed Girls

明らかに年齢が高めなせいか、必殺の「小生意気ダンス」をもってしてもアイドルとしては日本に定着しなかったBEGですが、本国では本格派として人気。ブレイクスルーとなった「Abra ca dabra」が収録されたこのアルバムにはブリブリのエレクトロと泣きのバラード、さらにクラブ対応のリミックスが一枚ついていてBEGの魅力満載。音に惚れてほしいです。

2NE1 1st Mini Album2NE1

BIGBANGの妹分、2NE1(トゥエニワンと読みます)のファースト・ミニアルバム。触ると凸凹、幾何学的でぶ厚いパッケージが物質として異様すぎ。若い女の子4人組ですが、それを忘れさせる、大阪のおばちゃんギリギリのどぎついファッション性とど根性なR&Bテイスト。少女時代やKARAのような男性受けは全く期待できないけど、そのアーティスティックな攻めの姿勢大好き。

Oh!少女時代

大ヒットGee、Gine、Oh!など大ヒット曲を網羅。ずらりと並ぶ美脚、マスゲームあるいはCG的なダンスでK-POPの頂点に君臨している少女時代ですが、サウンド常に革新的だし、ヴォーカル訓練も半端ないし、どう考えても勝てる気がしない無敵状態。タイトル曲は「Oh!」のチープなアレンジは、8bit感を超えてイ・パクサのポンチャックを一瞬彷彿とさせ、笑顔になってしまいます。オパオパ!

Temptastic 2nd Mini AlbumT-ara

新曲「Yayaya」で突然インディアン(正しくはネイティブ・アメリカン)になってしまったT-ara(ティアラと読みます)。イケテルおねーさんをクールに演じた直後に、どうして頭に羽つけて「ヤーヤーヤーヤー」と陽気にインディアンの真似をしなければならないのかリスナーとしても一瞬頭を抱えましたが、このあの手この手次から次への消費速度こそがK-POPの強さでしょう。ヤーヤーヤーヤー。

西島大介さん

74年生まれ。漫画家。イラストレータ。映像作家。2004年に『凹村戦争』で漫画家として衝撃的なデビューを果たす。現在は月刊IKKIにて『ディエンビエンフー』を連載中。他、講談社BOXでさやわかと共に「西島大介のひらめき☆マンガ学校」を開校し、未来の漫画家を輩出している。

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