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テーマ 「異性」が持っていたら「ヤバいブツ」

過去のレギュラーセレクター

異性が持ってたらヤバい……ってことはヤバくて好きになっちゃうってことでしょうか? へえーこんなの聴くんだとかこんなの読むんだとか。法律を超えてヤバいものは、異性同性を問わずヤバいわけだし。例えば女の子の本棚に西島の単行本があったとして……ヤバいな。それはヤバい。そんな部屋に住む女の子はヤバすぎる。面倒くさいに決まってる。なしなしなし。逃げよ逃げよ。いや、本当は好きですよそういう異性。

ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破 全記録全集

まず全記録全集という根拠はあれど矛盾した名前がヤバい。さらに値段がヤバい。さらに殺傷能力を有するあの大きさと重さがヤバい。先の地震では棚の上からゴトンと落ちてきました。あの怖るべき映画が何によって作られたのかを解き明かす、次の作り手を刺激し指南する素晴らしい本です。こんな本が女の子の部屋にあったら、本ばかり読んじゃってヤバい。

NAM 狂気の戦争の真実

まず「狂気の戦争の真実」というタイトルがヤバい。真実という言葉には眉につばをつけたほうがよいとティム・オブライエンも言っていたし。値段がヤバい。そしてやはり殺傷能力を有するあの大きさと重さがヤバい。これも棚の上からゴトンと落ちてきました。こんな本が女の子の部屋にあったら、ベトナム戦争のことばかり話してしまってヤバい。

リトルボーイ村上隆

まず「リトルボーイ」という名前がヤバい。原爆です。値段がヤバい。バイリンガルでヤバい。細かい差異を気にするオタク本人らを横目に、核兵器が広島に投下されたあの日から今日に至るオタクの全てを戦後史として総括してしまっていてすごい。そしてやはり殺傷能力を有するあの大きさと重さがヤバい。これも棚の上からゴトンと落ちてきました。実は『ディエンビエンフー』の重要な参考資料の一つ。

エクス・ポ テン/イチ

まず、機動隊に投げつけるために地面から剥がしてきたばかりのレンガのような形状がヤバい。書籍、雑誌というよりは漬物石。これまた殺傷能力を有する大きさと重さがヤバい。これも棚の上からゴトンと落ちてきました。とにかく分厚く、アナログな書籍としての爪痕をネット時代に残そうとする意思がヤバい。こんな本が女の子の部屋にあったら、ぶん殴られそうでヤバい。

ハリネズミAZUMA HITOMI

西島がクリエイティブ・ディレクションを手がけたAZUMA HITOMIさんのデビューシングルです。アニメ「フラクタル」のオープニング曲ということで、ノスタルジーを込めてセル画を模した透明シート仕様。デザインはファッションブランドgalaxxxyということで、着せ替え遊びもできるようになっています。男性リスナーが多い気がしますが、女の子がこれで部屋で遊んでたら嬉しくてヤバい。

西島大介さん

74年生まれ。漫画家。イラストレータ。映像作家。2004年に『凹村戦争』で漫画家として衝撃的なデビューを果たす。現在は月刊IKKIにて『ディエンビエンフー』を連載中。他、講談社BOXでさやわかと共に「西島大介のひらめき☆マンガ学校」を開校し、未来の漫画家を輩出している。

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