編集部ブログ作品

2014年5月13日 14:01

三国志キャラクター稿遊記 ⑱

■兄想いの男、張飛の話

         

暫くぶりに張飛(ちょうひ)の話をします。以前ここで紹介した義兄弟の三男坊にあたる張飛。

沢山の勇将を描く中、どの武将もおのおの特徴や性格が異なり描いていてやりがいがあるのですが、特に張飛を描くのは楽しいような気がします。(張飛を描く事が楽しいのは、呼応するように隣にいる関羽(かんう)の存在があってからこそなのですが)

 

 

何事も慎重で凛としていて、「本当に彼は非の打ち所のない人物なのではないか?」(と、僕は思っている)関羽を描くと、張飛の人間味溢れる仕草や行動が実に愛らしく感じ、「これは描いておかねば」と張飛を描きたいという気持ちに駆られます。

 

張飛と呂布は犬猿の仲で、双方の掛け合いがまるで子供のけんかのように感じる場面があります。張飛はまっすぐに劉備の事が好きな様子が伝わってくる2巻のエピソードが、気にいっています。


張飛の強さと愛らしさ/ 兄想いの張飛を思案する。魁偉な仮面 イラスト 土林誠

 

武勇を誇る勇将の中には、成人して大人になってからも、子供の様に純粋で、感情まかせなところが、大きく身体の中に占めている人物も多い。そんな勇将に惹かれます。



星海社文庫 三国志(二)