金曜日 森田季節さん
飛行機に乗るのが怖いのです。地面に引っついていないという、その事実に頭がくらくらするのです。なので、移動はもっぱら鉄道です。線路は有名な歌のように果てしなく続くわけではないですが、それなりに続きます。そういえば、海より圧倒的に山が好きなのですが、そのへんも地に足がついていてほしいと思うことと関係あるのかもしれないです。しかも、山にはフナムシいないし。
飛行機に乗るのが怖いのです。地面に引っついていないという、その事実に頭がくらくらするのです。なので、移動はもっぱら鉄道です。線路は有名な歌のように果てしなく続くわけではないですが、それなりに続きます。そういえば、海より圧倒的に山が好きなのですが、そのへんも地に足がついていてほしいと思うことと関係あるのかもしれないです。しかも、山にはフナムシいないし。
輪廻を信じる信じない以前に、現世に満足しているのと、来世に生まれ変わるためのポイントカードが全然たまっていないこともあり、自分が生まれ変われるとは露ほども思っていないので、現実には存在しない仮想の国を挙げます。こういうとき、絵本の世界がちっとも出てこないところに、幼少期の貧しさが見えますね。
「生まれ変わり」って本当にあるのだろうか。あるほうがロマンチックな気もするけれどね。
人に生まれ変われるのなら、空と海の青さも広さも、特別じゃないと思えるような、それが当たり前なくらい、自然に囲まれた国に生まれてみたいな。
物語の中には、魅力的な国がいつも登場します。思わず作品の中に入って暮らしてみたくなります。作品の中の世界は、時には現実の場所よりもよく知ったところになります。僕たちはアルムの山小屋へ行く道を知っています。山小屋の裏手には水飲み場があって、そこから見上げると巨きなモミの樹がそびえていることをとてもよく知っています。