編集部ブログ夜の最前線
こんばんは。アシスタントエディターの大里(@seikaisha_ost)です。
最近、雨が多いですね。
傘を差す機会が増えてきました。
前に仕事で使う専門用語について書いたことがありましたが、仕事のときだけ使う専門の道具というものもありますよね。
僕は編集者の仕事をはじめてまだ1ヶ月ちょっとですが、仕事道具としては今のところ本と紙とペンとMacがあれば困りません。
それに引き換え、前職の映像の仕事ではたくさんの道具が必要でした。
その中でも、知名度のわりに役割が理解されていないと思ったのが「カチンコ」です。
カチンコには2つ役割があって、ひとつは収録内容を管理するため(何テイク目とか)、もうひとつは同録をするからなんですね。
(カメラを複数同時に録画したり、カメラと同時にレコーダーで音声を録音したりすることを同録と呼びます)
カチンコは"打つ"ものなんですが、実はコツが必要です。
板の上に付いている柏木みたいな部分をパチンと打つのですが、ただ振り下ろすのではダメです。上から振り下ろして一瞬で戻す必要があります。
この一瞬はどのくらいかというと、ドアノブに手で触れて静電気で手を離すときくらい一瞬です。速いです。
なぜそうするかというと、映像を編集するときには柏木が重なっている1コマで音声と複数のカメラの素材のタイミングを揃えるからです。
そんな、撮影素材の同期をとる作業を"音合せ"と呼びます。
これがずれていると、ものすごく違和感のある映像になります。いっこく堂さんの腹話術を思い浮かべてもらえるとわかりやすいでしょう。
本の企画を考えているときに、たまたま映像制作について思い出す機会があり、今日のブログに書いてみました。