ツイ4 『第123回 ツイ4新人賞座談会』 #0003

『第123回 ツイ4新人賞座談会』

夏の暑さも吹き飛ばす5作品!

作品No.0003 プレヤーデンの仔 サツキユキオ

作品No.0003「プレヤーデンの仔」サツキユキオ

榎本 登山のビバークの雰囲気が濃く出ていて、登山などの集団行動中に足手纏いになる申し訳なさやその辛さが伝わる作品でした。ルーキーの主人公が必死に食らいつこうとする姿は、愛おしいですし応援したくなりますね。主人公の苦しさを理解しやすくするためにも、調査隊の目的をもう少し知りたかったです。

岡村 自分があまり読んだことがない題材とカメラ視点の漫画だったので、興味深かったです。良いお話でしたが、この題材ならではのカタルシスや驚きがあったかというと、そうでもなかったです。

丸茂 何を調べるために登山をしているのかが気になりました。素直に『ヤマノススメ』みたいな現実的な登山マンガにしてもよかったのではと。ストーリー漫画を4コマで描いているきらいがあるので、1ページごとにもっと主人公のかわいさが伝わるようなオチを持ってきていただきたいです。

太田 10本を通じてもっとドラマチックな流れをつくれるように構成を研究してみてください。オリジナリティーのある題材で、そこは面白かったです。

持丸 ルゥくんが限りなく可愛いと思います。周囲の大人が画面に出てこない所も面白い。あたたかくインナーな世界に惹かれます。

岩間 山岳調査隊という題材の着眼点がとてもユニークで、惹かれるものがありました。物語の進行も穏やかで、何が起きているかが落ち着いて伝わってくるのは、この作品ならではの魅力だと感じました。その一方で、山岳調査という非日常的な設定であることもあり、読者が予備知識なしで読み進めた場合、「何がすごいのか」「どんな困難なのか」といった部分が少し伝わりづらく感じられるかもしれません。また、主人公がどのような立場にいて、何を乗り越えようとしているのかといった点がもう少し明確になると、読者もより感情移入しやすくなり、「応援したい!」という気持ちが強くなると思います。もしこの方向性で今後も作品づくりをされる場合には、背景や小物、キャラクターの表情など、作画の描き込みをさらに丁寧にしていくことで、より説得力が増して、物語の世界にぐっと引き込まれるのではないかと感じました。