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カテゴリ: 編集部より

記事カテゴリ:夜の最前線

星海社文庫より『spica』8月8日発売です!

恋愛とは人を狂わせる病気だ。

この世で最もたちの悪い呪いだ。

 

虚言癖をもち、自分勝手で、我が儘。

「私、スリーエフのハムのサンドイッチと、ミートスパゲティ。ドッグ棒、それに飲み物はウーロン茶ね。憶えた? 繰り返してみて」

ピザ屋に電話注文するかの如く、本作のヒロイン遥香は元彼(主人公)をパシリ扱い。

でも主人公は、嫌って言えない。

だって自分と遥香を繋ぎ止める唯一のものだから……。

 

——喝ッ!!! (日曜朝の某報道番組風に)

人の善意を利用する奴を甘やかしたらアカンのや! ばしっと言ったらんかいや!

と内心ムラムラしていたのですが、

カバーの遥香ちゃんのイラストがあまりにも可愛すぎて、 そりゃなんでも言うこと聞いちゃうよね〜と納得してしまいました。

横槍メンゴさんの描く女の子は可愛いだけじゃなくて、女の子特有のズルさを兼ね備えているように感じます。

その“可愛いくてズルい”横槍さんのイラストが、遥香というキャラクターにこの上なくハマっているだけに、主人公のヘタレっぷりに自然と共感してしまうのかもしれません。

 

文庫版で追加された後書きで泉さんが「化膿した傷口を無理にこじ開けるような物語です」と振り返るほど、本作は「もう恋なんてするか!」とトラウマ必死のエピソードが満載です。

男女が恋に落ちて、お互いを知れば知るほど、相手を失う恐怖心は大きくなるもの。

いつかこの最良のパートナーはいなくなってしまうのではないか?

大切な人だからこそ疑ってしまうし、依存してしまう。

西野カナもEXILEも歌ってくれない“恋愛のめんどくささ”を高らかに語りかけてくれるのが泉さんの『spica』なのです。

傷だらけで、かっこわるくて、残酷だけど、どこか優しくあたたかい“自伝的恋愛小説” 『spica。是非手にとってみてください。

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(written by 林 佑実子



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