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カテゴリ: 編集部より

記事カテゴリ:夜の最前線

映画『マレフィセント』眠れる森の美女にさよならのキスを

ちょっと仮眠するつもりで横になったら、2時間くらい寝てしまいましたチクショー!

こんばんは、アシエディ林です。


「眠り」といえば、ディズニークラシックの名作『マレフィセント』が公開されましたね。

リメイク元であるアニメ映画『眠れる森の美女』は有名といえど、1959年に公開された作品。今更そんな古い話をリメイクしてもそんなに集客力ないんちゃうの……? と思っていたので、正直『マレフィセント』は日本では大爆死すると予想していたのですが、

15週首位を独占していた『アナと雪の女王』を抜いての堂々の首位スタート。大ヒットですね。ディズニーブランド恐るべし。

"悪者"として排除されてきた魔女に焦点をあてるという『アナと雪の女王』との共通点が、集客に繋がっているのかもしれませんね。

 

あと、このジョリ姐の役のハマりっぷりは興味わきますよね 

あの悪者には、こんな悲しい過去があった——! という再解釈はおもしろいんだけど、

マレフィセントは「おれたちにできない事を平然とやってのけるッそこにシビれる!あこがれるゥ!」と思わせるカリスマ性が魅力なのに、「実はいい人でした」ってイメチェンしちゃだめでしょ!! と、批判する気満々で映画『マレフィセント』を観てきたのですが……これが意外とおもしろかった! 斜め上な感じで!!

というのも、ディズニーがこれまで自分たちで作り上げてきた「プリンセス幻想」を真っ向から否定する作品だったからです。


美しく清らかであれば、いつか王子様がやってきて幸せになれる。異性との結婚=自分の居場所を見つける唯一の方法であり女性の幸せである、という価値観をディズニーは長い間作品を通して訴え続けていました。

つまり、幸せとは王子から与えられるものだったわけです。いじわるな言い方をすれば「こんな美女だったら幸せにしてやってもいい」物語とも言えると思います。


そんな男性優位的な「プリンセス幻想」を払拭し、現代的にブラッシアップしたのが『マレフィセント』です。

登場する男はすべてろくでなし!! 男性は「災厄」を運ぶものとして描かれ、恋や結婚でもしようもんなら女性は不幸に。唯一登場する"善い男性"も、マレフィセントが魔法で人間に変えたカラスという徹底っぷり。この世界では人間の男性は動物より下なのです……。絶対にデートムービーとして観ちゃいけない1本ですね。

男性は「幸せ」を与えるのではなく「困難」を与えるという世界観。ディズニーの自己反省がこのような形で表現されるのは歴史的にも大革命だと思います。

 

ただ本心を言えば、脚本につめの甘い部分もあるので、単なるミサンドリー(男性嫌悪)と受け取られるかねないのではないか? と思わなくもないのだけれど。

 

『アナと雪の女王』に引き続き、同性間で育まれる「真実の愛」を描いたディズニー。

今後、『シンデレラ』『美女と野獣』『クルエラ(101匹わんちゃんの悪役)』が実写映画化されるらしいので、旧来のプリンセス像をどのように壊し、新しい価値観を創造していくのか今から楽しみです。

(written by 林 佑実子



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